それは、冬に向けてタイヤ交換をしているときでした。一本のホイールナットが空回りして外れない事象が起きました。ホイールが外れないと、診断や修理ができない状況でした。本記事では、ハブボルト空転によるハブアッシー交換に関して解説していきます。
【ミニキャブ】ハブアッシー交換!タイヤ交換に気付いた変な故障・・・

ここでは、どのように「変な状況が起きたのか??」などについて解説していきます。
変な状況とは???
上の動画を観ていただくと解りやすいと思います。ハブボルトが折れた訳ではなく、ハブボルトのスプラインが利かなくなり、空転している状況のようです。何となく嫌な予感がします。それは、当日タイヤ交換などの作業が終わらないという不安です。
変なだけでなくタイヤが外せない状況に
このような状態になると、ホイールが外せないことになります。かなり深刻な状況であると言わざるを得ません。どの様にホイールを外すか、検討していくことにしました。
「エンジンがかからない」という嘆きのお電話が入りました。とにかく全く「キュルキュル」とセルも回らないようです。本記事では、軽自動車(三菱ミニキャブ)のエンジン不動を推察し、リビルドスターターをDIY交換しながら注意点なども解説してみます。[…]
エブリィの足回りから、「ゴー」・「ウォンウォン」という異音が発生してしまったようです。こういった異音の原因は、ハブベアリング不良が多いと考えます。本記事では、ハブベアリングのDIY交換に挑戦し、交換方法や注意点などを解説します。エ[…]
【ミニキャブ】ハブアッシー交換!ナットを壊してタイヤを外す作業

いろいろ検討してみた結果、ホイールナットを破壊してホイールを外す事にしました。
ナットブレーカーやサンダーを使用してナットを壊す
こういう症状の時のために、上記のようなナットブレーカーというツールがあります。このツールを使い、ホイールナットを破壊しようと試みます。しかしながら、ホイールナットが完全に割れることはなく、さけるといった印象です。
そこでハブボルトも使用しないことになるので、ミニサンダーでホイールナットをハブボルトごと破壊することにしました。

この作業では、ホイールを傷つけないようにすることが重要です。ガムテープなどでしっかりと保護すると良いでしょう。
無事にナットを破壊できました。こういう時は、もう使用しないパーツは、破壊してでも外せるようにした方が良いと実感しました。
実は、ホイールが外れないというケースは案外多いです。ただ今回の現象は少ないと思います。
- ハブボルトがナメてしまい、ナットが空回りする
- ハブボルトが折れてしまっている
- ハブボルトの締め付けトルクが悪く、ナットがしまらない
などがあります。
ハブボルトのハブ側の状況確認

まずは、ハブ側のスプラインなどをチェックしていきます。すると、ハブ本体側のスプラインは、全く無くなっていました。やはり嫌な予感が、的中しました。

直ぐに部品を注文するも、在庫が数日かかるセンターにしかない状況でした。そのため、たまたまあった新品のハブボルト(ミニキャブにも使える)を裏から溶接して、一時しのぎをすることにしました。
応急処置を施すことで、一旦はユーザーも車に乗って帰れます。部品が入ったら交換することを了解してもらい、応急することにしました。
整備士にとって爪・手の黒い油汚れはつきものです。そこで本記事では、整備士の爪や手についた黒い油汚れを落とすための落とし方・グッズを紹介します。爪や手の黒い油汚れにお悩みの方はぜひ、本記事で紹介する汚れの落とし方や汚れを落とすためのグッズを[…]
【ミニキャブ】ハブアッシー交換!交換作業

ハブアッシーが到着したので、応急処置したパーツと入れ替えていきます。
センターボルトを外す

まずは、センターボルトを外します。ミニキャブの場合は、このセンターハブを外すと、ハブアッシーが取れそうです。ドライブシャフトのスプラインとハブアッシーが固着しているので、潤滑スプレーしておくと良いでしょう。

キャリパー固定ボルトを外して、キャリパーを邪魔にならないところに移設します。センターナットを緩めて、ブレーキローターを外すとハブアッシーも外れてきます。
新品のハブアッシーを装着する!

新品のハブアッシーを取り付けていきます。作業的には、外すときと逆の手順で組付けていけば、そんなに時間はかからないでしょう。パーツ価格は、15000円位でした。

一本のハブボルトが空回りする状況ということは、他の三本も同じ様になる可能性があります。こういった故障の場合は、アッシー交換するのが望ましいでしょう。

またミニキャブのセンターナットは、一度外したら再利用禁止パーツです。こういったスモールパーツも一緒に注文しておくと良いでしょう。
車は、機械です。長く乗れば故障することも多くなります。今回は、事故などになる前に気が付いたので安堵しましたが、日ごろの点検によって見つけられたとしたらより安心して未然に事故などを防げると考えます。