「最近車の4WD切り替え時に少し振動が多くなった」という相談を頂きました。皆さんの中には、エンジンオイルは気にしていても他のオイルを気にしていない方もいるのではないでしょうか?本記事では、トランスファー・デフオイルの重要性を交換しながら解説します。
【ハイゼット】ギアオイル交換!そもそもトランスファー・デフの役目とは?
そもそもトランスファーやデフという装置には、どの様な役目などがあるのでしょうか?
トランスファーは2WDから4WDに切り替え伝達する装置
トランスファーは、通常ミッションのすぐ後ろに装備されている車が多いと考えます。今回の車の場合は、通常はFR駆動です。必要な時にスイッチで4WDに切り替えられます。
トランスファーは、4WDにしたりFRに戻したりするときの切り替えやシャフトの回転をスムーズに伝達するための装置です。
デフは左右の回転差を吸収してスムーズにする役目
車は、カーブや左折、右折時などでタイヤを回転しながら曲がっています。ということは、左右のタイヤが同じ回転数だと上図に曲がれないと云う事です。
こういった不具合を解消するために、デフが装備されています。デフは、カーブなどで左右の回転差を作りスムーズに曲がることのできる装置です。
【ハイゼット】ギアオイル交換!トランスファーとフロント・リアデフオイル交換
ハイゼットのトランスファーとデフオイルの交換をしていきます。
ハイゼットのトランスファーオイル交換
トランスファーは、ミッションのすぐ後ろに設置されています。構造としては、ミッションの回転をトランスファが受け取り、リアのデフにプロペラシャフトを介してリアデフにエンジン回転を供給しています。
そして4WDに切り替えるときは、トランスファーがフロント側のシャフトにも駆動を伝えるようになります。ということは、FR駆動モデルにトランスファーはない装置であるとも言えます。
トランスファーオイルだけではありませんが、オイル注入口を緩めてからドレンを緩めるようにしましょう。オイルを抜いてから、挿入口が緩まないという結果になると、オイル挿入ができないからです。
トランスファーオイルは、75W-90の指定でしたので、こちらを2L程交換しました。
トランスファーのドレンボルトには磁石が付いています。この磁石にかなり多くの鉄粉が付着していました。きれいに掃除してあげましょう。この磁石はトランスファーないで発生した鉄粉を吸着するためにあります。
ハイゼットのフロントデフオイル交換
次にフロントデフオイルを交換していきます。フロントデフオイルは、約0.5L程の容量でした。上記画像を見てもらうとわかるのですが、フロントデフオイルはかなり汚い状態でした。
筆者の経験では、フロントデフオイルの汚れは、トランスファーやリアデフよりも汚れているケースが多いと感じます。
ハイゼットのリアデフオイル交換
リアデフオイルの交換に移ります。リアデフオイルのオイル量は、1.5L程でした。軽自動車などの小排気量車のなかでは、比較的使用容量が多いと感じます。
トランスファー、デフオイルなどは、硬めのギアオイルが使用されています。そのためオイルが抜けきるまでかなり時間がかかると思います。焦らずしっかりとオイルを抜き切りましょう。
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【ハイゼット】ギアオイル交換!トランスファー・デフオイルを交換しないと【注意点】
ハイゼットのトランスファー・デフオイルを交換しないで過ごすと、どの様な不具合などが起こるのでしょうか?
異音が発生し装置自体が故障する可能性がある
トランスファーやデフには、ギアなどが組み込まれています。しかも摩擦係数が高い状況で使用されています。オイル類は、走行していればかなり酷使されます。
交換しないで過ごしてしまうと、オイルを介しないギア同士の接触などが発生し、異音などに発展する可能性が高まります。さらに異音だけでなく、装置の不具合になる事もあり得ます。
オイルシール類などからオイルが漏れだす可能性がある
オイルが劣化して、鉄粉などの不純物が多くなると、オイルシールなどのゴム製品に悪影響が出てしまうことがあります。
本来は、オイルシールでオイル漏れを防いでいるのですが、ゴムシール部の破損などにより、オイル漏れなどに発展することもあるでしょう。
トランスファーやデフオイルは、最低でも4万キロ位のサイクルで交換すると良いのではないでしょうか。