とある日、「エアコンの風が全くでない」との相談がありました。エアコンの風が出ないと聞くと、凄く重大な故障のように聞こえます。実は、日々の清掃・整備が原因のケースも少なくありません。本記事では、ハイエース KDH206のエアコンフィルターについて解説します。
【ハイエース KDH206】「エアコンフィルター」点検・整備方法
~不具合症状~
まずは、不具合症状をしっかり把握することが大切です。
エアコンの風が殆どでない症状
エンジンをかけて、風量レバーを小から大などにしてみます。まったく風が出てこない状況です。
風向きを変更しても温度を変更しても風は出てこない
風向きを変えても、温度を変更しても、風はほとんど出てきません。風向き変更や温度変更などは、行われていると判断しました。ということは、エアコンパネル関係の不具合ではないと診断しました。
エアコンの風量を変えるとファン回転音は変わる
エアコンの風量を小から大にしていくと、ブロアファンの回転数は変わっていきます。という事は、レジスターの故障もなさそうです。
「アレ?」と思いました。というのは、ブロアファンの回転は良いのですが、ファンの音を聞くと、なんだか負担がかかっているような音がします。エアコンフィルターの目詰まりではないかと推察しました。
【ハイエース KDH206】「エアコンフィルター」点検・整備方法 ~点検・清掃方法~
ここでは、ハイエース KDH206のエアコンフィルターの点検や清掃方法などについて解説します。
エアコンフィルターを点検するには?
ハイエース KDH206のエアコンフィルターは、一般的な乗用車と同じように助手席グローブボックス裏に設置されています。
まずは、このエアコンフィルターを外してみます。埃などが5㎜以上堆積して、完全に目詰まりしている状況でした。
エアコンフィルターを外した状態で、エアコンを稼働してみます。ブロアファンの負担もなくなり、しっかりと風が出てきました。やはりエアコンフィルターの目詰まりでした。
ハイエースの場合は清掃して再利用するタイプが標準
ハイエース KDH206の場合は、清掃再利用するタイプが標準装備されています。その為、定期的な清掃が必要です。
上の画像を見てもらうと、相当汚い状況になっていることが分かるでしょう。掃除機で吸い取ったり、ブラシでこそぎ落としたりしながら、綺麗にしていきます。
清掃後の状態が、上記の画像です。とりあえず目詰まりなどはない状態まで回復しましたが、色合い的には汚く見えてしまうかもしれません。
ハイエース KDH206の場合は、一般的なエアコンフィルターに換装することが可能です。純正採用品は、コストなどの関係から清掃タイプになっていますが、一般的な防塵フィルターに交換した方が車内環境は良いといえます。
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【ハイエース KDH206】「エアコンフィルター」点検・整備方法
~ポイント~
ここでは、ハイエース KDH206のエアコンフィルターでのポイントや注意点などについて解説します。
清掃できるタイプのエアコンフィルターは定期清掃が必須
エアコンの風が出ない症状には、色々なことがあると思います。その中で、エアコンフィルターの目詰まりは、案外多い症状の一つです。
ハイエース KDH206の場合は、清掃タイプが標準装備されています。半年に一回は清掃する必要があります。こういった清掃を数年怠ってしまうと、完全に目詰まりとなってしまいます。
風が出ないまま使用していると他が故障してしまう
エアコンフィルターの目詰まりで風が出ない症状が続くと、ブロアファンなどに大きな負担が掛かります。
エアコンフィルターの清掃では済まず、ブロアファンや圧力のかかるエアコン送風内部の故障が起きえます。定期的に清掃することが大切です。
こういった不具合症状は、今回のハイエース KDH206だけではないです。一般的な乗用車でも起きえるので注意しましょう。