【200系ハイエース】走行不調!?DIY診断&修理に挑戦

200系ハイエースは、日本を代表する仕事車です。そのハイエースに異変が起きたというお知らせがありました。加速しようとしたときやバックしようとしたときに、アクセルを踏み込まないと進まないという現象のようです。本記事では、DIY診断&不調症状の修理に挑戦してみます。

目次

200系ハイエースが走行不調に!?

200系ハイエース

まずは不調症状の原因を探ってみることにします。

200系ハイエースの走行不調症状を、ユーザーに聴取

今回診断&修理することになったハイエースは、50万キロ走行の車でした。さすが日本の働く車です。50万キロという事は、地球を12周半回ったことになります。

ユーザーの話によると、停止状態から加速するときや走行中加速したいときに、かなりアクセルを踏む必要があり、加速も悪いという話でした。さらにバックの時は、より深くアクセルを踏まないとバックできないとのことです。

200系ハイエースの走行不調症状をまとめると

ユーザーからの情報をまとめてみると、「センサー類の異常」もしくは「機械的な何かの不具合」ではないかと感じました。

200系ハイエースをOBDⅡ診断してみる

スキャンツールでの調査

センサー系の異常が発生した時に有効なOBDⅡ診断を先ず行ってみる!

OBDⅡ診断での診断方法

診断機の接続

イグニッションキーをオフにした状態で、OBDⅡ診断機を接続します。その後イグニッションキーをオンにしてあげると、診断機が稼働を始めます。

診断機メーカー選択

メーカー選択画面に移行します。トヨタをチョイスします。

診断スタート

型式、年式、製造国項目の順でチョイスできるので、該当する項目をチョイスし、診断をスタートさせます。ここまで約数分です。

OBDⅡでの診断結果

診断結果

診断結果が出ました。今回は全システム診断したのですが、OBDⅡで発見できる異常は見つかりませんでした。(故障コードであるダイアグが入っていない)。

この結果がすべてではないのですが、例えばO2センサーやその他のセンサー、燃料関係の圧力異常などの場合は、ECUにダイアグデータが残ることが多いので、こういったことが原因ではなさそうです。

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不調症状の根源と思われるATFとエンジンオイルを抜いてみる

抜き取ったATF

機械的な不調の可能性がある場合は、どのような原因が考えられるのでしょうか

エンジンオイルは、ディーゼルにしてはそれほど汚れていない

まずは、エンジンオイルを抜いてみます。ディーゼルにしては油膜もしっかりしていてそれほど汚れてもいません。また鉄粉や破片もありませんでした。抜いたので新オイルに交換しています。

エアクリーナーは、ブローバイなどの汚れは有るが、直接の原因ではないと感じます。エアクリーナーは清掃して再利用しました。

点火系は、ディーゼルのためスパークプラグはありません。燃料ポンプは、音を聞く限りでは正常に稼働していそうです。

ATFは、凄く汚れてオイルの機能を果たしていない様子

シャバシャバATF

そこで怪しいと睨んだATFを抜いてみます。すると・・・かなりの汚れというよりは、油膜もなくシャバシャバな感じで、かなり嫌な予感がします。しかもオイルパンから4.5Lほど抜けました。オイル量が8L弱なので半分以上抜けたことになります。

これだけ汚れている状態なので、半分の量はいささか不安ではありましたが、ユーザー了解のもとATF交換してみることにしました。

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新しいATFを抜いた分注入し、試験走行してみることに

ATFチェンジャー

ATFは、純正が一番という方もいると思います。しかしながら今回のATF汚れは、純正ではかなり不安がありました。

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ASH
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筆者がお世話になっている整備関連会社では、レースカーなども入庫しています。そこには、ASHのオイルが常時在庫されています。今回は、ASHのATFを使用することにしました

ATF交換機でATFを挿入

ATF注入

抜いた分のATFと同じ量を挿入口から注入していきます。しっかり4.5L入りました。

エンジンをかけて暖気をして、レベルゲージを測り許容範囲であることを確認して一旦作業を終了させます。

ユーザーが、試験走行してみた結果

ユーザーの方に一度試運転をお願いしました。20分ほど走行してもらい、まずは調子がどうなのかを確認しました。

まずフィーリングが大分変ったとのことです。ただバックするときは、アクセルをある程度踏まないとバックできないとの事でした。

ATFかATに何らかの原因がある可能性が高くなってきました。後日500㎞ほど走行した所で再度ATF交換をし、ユーザーさん的には凄く調子が良くなったとのことで、ATF劣化が招いた故障であると断定しました。

200系ハイエースの走行不調では・・・

注意点

働く車であるハイエースは、タフな自動車です。ただし、機械である以上適切なメンテナンスを継続的に行う必要があります

今回の不調症状は、ATF未交換の結果という推察に

50万キロ走行したハイエースという事は、ATFは10回くらい交換されていても良いと考えます。筆者が履歴を調査したところ、20万キロ以上は交換していない感じでした。

ATF交換をDIYでするときは!!

ATFをDIYで交換する場合は、ATFの汚れ具合を見ながら、1/4ずつや1/3ずつ交換していくのがAT破損につながらないといえます。今回は、半分ずつでの交換をしましたが様子を見ながら行うとよいでしょう。

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この記事を書いた人

北の大地から、車に関する記事執筆をしている40代の1児のパパ。趣味と特技は、車整備とバスケットボール(プレイヤー)を時間の許す限りする事です。
なるべくわかりやすい執筆をするのを心がけております。

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