アクセルを踏んで加速しようとしたら、「ボコボコみたいな音」がして加速しないという相談が入りました。車は、ダイハツムーブ L185Sというモデルです。本記事では、ムーヴ L185Sの症状内容とプラグ交換方法などについて解説していきます。
【ムーヴ L185S】「スパークプラグ」症状・交換方法 ~症状など~
まずは、不調症状を確認しないとどのような故障があるかわかりません。まずは、症状確認をしていきます。
アイドリング時の症状
エンジンをかけてアイドリングしている最中は、特に問題のあるような雰囲気はありません。パーキングでアクセルをオンオフした際には、少し高回転に向かうところでもたつく雰囲気はありますが、アイドリング維持などは問題ないです。このことから、アイドリング制御などでは無いことを推察します。
試験運行した際の症状
実際に走り始めてみます。3000回転位から上に行くに従い、車体がガクガクしていき速度が一定に上がっていきません。ただし、60㎞/hほどの速度は出せます。
このことからすると、ダイレクトイグニッションコイル不良でもないような気がしました。ダイレクトイグニッションコイルが一か所不良の場合は、20㎞/h程しか加速しないケースが多いと考えます。
エア系、燃料系での不具合というよりは、点火系で不具合が起きているように感じました。推理としては、まずはプラグからチェックするのが良いという結論です。
【ムーヴ L185S】「スパークプラグ」症状・交換方法 ~交換方法~
上記の症状から、プラグを一度外し点検してみる事にします。そして、点検結果によっては、プラグ交換も行います。
エアクリーナーのサージタンクを外してプラグを外す
ムーヴ L185Sのプラグ脱着には、エアクリーナーのサージタンクを外す必要があります。クリップ一つで止まっているので、それを外して引き抜く構造です。
ダイレクトイグニッションコイルが見えてきます。まずは、カプラー3箇所を抜いて、10㎜のボルトを外します。これで、ダイレクトイグニッションコイルは外せます。
ムーヴの場合は、上記のようなプラグレンチでも十分脱着出来るでしょう。
プラグを外してみて、思わず「これはひどい」と思ってしまいました。このムーヴは、9万キロほど走行した車両です。ユーザーからは、プラグ交換したことがないといった言葉でした。
プラグを新しい物に交換して元に戻す
プラグは、デンソー製が純正装着されていましたので、同じデンソー製品で取り替える事にしました。
予防交換する人は、予めネットなどで購入しておくと安く交換できるのではないでしょうか。
規定トルクに従い、プラグをしっかり締め付けてあげます。そして、外した時と逆の手順で元に戻してあげれば、作業終了です。
作業に慣れていれば、15分くらいで完了する作業です。DIYでも十分作業できると考えます。
試験運行してみる
それでは、症状が改善されているか試験運行していきます。約2㎞ほど走行しましたが、アイドリング、加速、減速全域でフィーリングなどが改善され、アクセルワークに素直に反応してくれました。
プラグ交換だけで、故障症状が改善されたという事です。じつは、こういったプラグの不調が、ダイレクトイグニッションコイルへの負担を高めてしまう場合があります。走行距離によっては、ダイレクトイグニッションコイル交換もすると良いでしょう。
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【ムーヴ L185S】「スパークプラグ」症状・交換方法 ~ポイント~
プラグ一つで、車の調子は変わってしまいます。ここでは、プラグに関するアレコレについて解説してみます。
そもそもプラグ交換はどの位で行うの?
一般寿命タイプ | 長寿命タイプ | |
4輪乗用車 | 15,000 ~ 20,000 km | ~ 100,000 km |
軽自動車 | 7,000 ~ 10,000 km | ~ 50,000 km |
上記は、デンソーさんが開示している交換サイクルを筆者が表にしたものです。皆さんいかがでしょうか?NGKのサイトでも同じ様な交換推奨がされていました。
プラグって、案外早く交換しなければならないと思いませんでしょうか?特に軽自動車の場合は、乗用回転数が高いことなどから、普通車の半分くらいという印象です。
年間1万キロ走行する軽自動車の場合は、1年に一回交換しなければならないことになります(一般寿命プラグ)。
プラグ交換しないとエンジン不調に直結してしまう
今回のケースを例にとると、症状は初期段階であったと感じます。しかしながら、1万キロくらいで交換しなければならないプラグを、筆者の見立てでは、5万キロ以上交換していないと感じました。
プラグ交換をしないでいると、エンジン不調に直結していきます。しっかりと定期交換する事が大事ではないでしょうか。
プラグの不調は、点火系へ大きな負担を強いることにつながります。プラグ以外の故障を誘発し、高額修理にならないためにも一定距離で交換してあげましょう。