ワゴンRが、突然加速不良になったという相談を頂きました。加速不良には、色々な原因があります。本記事では、イグニッションコイルは案外故障するパーツであるという事や、エアクリーナーとの関係などをパーツ交換しながら解説していきます。
ワゴンRが加速不良!?原因は何?「加速不良の原因は?」
まずは、加速不良の原因を特定しないと修理できません。加速不良の原因を探ります。
加速不良の根本的な原因はイグニッションコイル
エンジンを始動し、一度試乗してみます。すると普通にアクセルを踏んでも30㎞/hほどしか速度が出ません。「この症状は?」ということで、まずは点火系統を疑ってみます。
このモデルの点火系統は、エンジン上部にあるエアクリーナーなどを撤去する必要があります。
エアクリーナーボックスなどを取外し、点火系統が正常かチェックします。すると、点火時間モードで、明らかに1気筒だけ正常でない数値が表れてくれました。
加速不良の原因は、イグニッションコイルかプラグ、またはその両方であると考えました。
原因を作ったのはエアクリーナー
この軽自動車は、約1年半前に一度イグニッションコイルを交換していました。しかも3本ともです。それからの走行距離は、25000㎞位です。
しかしながら、明らかに故障症状を表しています。では、どうしてそんなに早く故障したのでしょうか?
じつは、イグニッションコイル検査をする際に外したエアクリーナーボックス内のエアクリーナーが原因と感じます。
エアクリーナーは、エンジンに綺麗な空気を必要量供給するために装備されています。外してチェックしてみると、使用限界をとっくに過ぎてるくらい汚れて、吸気が正常に行えない状況でした。
エンジンは、適切な燃料、点火、空気で稼働します。このバランスが崩れたまま走行したため、イグニッションコイルが先に悲鳴を挙げたと考えられます。
ワゴンRが加速不良!?イグニッションコイルとエアクリーナー交換
ここでは、簡単にイグニッションコイル、プラグ交換の手順を解説します。
イグニッションコイル交換
イグニッションコイルは、10㎜のボルトで止まっています。このボルトを外せば、簡単に外せます。
今回イグニッションコイルは、前回交換した際に壊れていないものをユーザーが持っていたので、それと入れ替えてあげました。
やはり交換したパーツの中で、まだ使用できるものは緊急時に役立ちます。すぐに捨ててしまわないで在庫しておくと良いでしょう。
プラグも交換してしまう
ダイレクトイグニッションコイルを外すと、プラグホールへアクセスできます。今回は、プラグ故障の可能性もあるため、交換してしまいます。
16㎜のプラグレンチが適合します。プラグホールのネジ山を傷めないようにまっすぐ取り外し、まっすぐ取り付けるように注意しましょう。
エアクリーナー交換
上記画像は、取り外したエアクリーナーです。すでに真っ黒なだけでなく、目詰まりを起こしている状況でした。
エアクリーナーは、そんなに高いパーツではありません。それは、比較的交換サイクルの早い物でもあるからです。一般的には、2年に一回くらいは交換してほしいと感じます(走行距離や環境にもよる)。
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ワゴンRが加速不良!?イグニッションコイルとエアクリーナーの関係
ここでは、イグニッションコイルとエアクリーナーの関係など、故障につながる可能性などについて解説します。
イグニッションコイルは電気的なパーツ
イグニッションコイルは、バッテリーから供給された電気を増幅させて2万ボルト位まで電圧を高めています。
これは、筆者が中古車や新車を販売している方に聞いたのですが、新車でも2年くらいで保証対応になるケースもあり、中古車では比較的故障頻度の高いパーツであると云う事です。
イグニッションコイルは、ある意味電化製品扱いという意識が必要なパーツと考えます。
エアクリーナーのつまりはイグニッションコイル不具合に繋がる
先述しましたが、エンジンは「燃料・点火・空気」がしっかりバランス取れていることで正常に稼働します。どれかのバランスが崩れると、他のパーツに負担が大きくかかり、大きな不調症状に繋がります。
今回は、エアクリーナーが目つまりしてしまい、正常なエンジン稼働を行えず、プラグに負担がかかり、イグニッションコイル故障を誘引させたでしょう。