車のルームランプLED化やスピーカーの配線に必要なのが、端子の極性確認です。LEDなど電流の向きを気にする必要があるパーツを取り付ける際には、プラス・マイナスを意識した取り付けが必要となります。そこで、本記事では車の端子極性を確認する方法を紹介します。
【DIY】自動車のプラス・マイナス端子極性を確認する方法 ~はじめに~
電気には「プラス」「マイナス」があり、LEDなど多くの部品はこの端子極性を意識して取り付ける必要があります。車のルームランプのLED化など電源の取り出し時には極性を確認する必要がありますが、まずは前提知識として車のボディーアースについて解説します。
ボディーアース
車には電装品の駆動用に12V(トラックなどは24V)のバッテリーが搭載されており、このバッテリーから得る電力で電装品を駆動しています。
自動車の場合、バッテリーのマイナス端子は車のボディーに接続されており、車のボディー全体が「マイナス」となっています。これを「ボディーアース」といいます。
そのため、プラスの電極と車のボディーの間に電装品を取り付けることで、電装品を駆動することができるのです。
こんなときに必要
本記事では、自動車の端子極性を確認する場面の一例としてルームランプのLED化を取り上げます。通常の電球タイプの場合、バルブはプラス・マイナスの極性に関係なく取り付けすることができます。
しかし、LEDは発光ダイオードであり、ダイオードには一定方向へしか電気を流さないという特性があります。そのため、ルームランプをLED化する際にはプラス・マイナスを意識して正しい方向で取り付けを行う必要があるのです。
なお、実際の作業という面で見るとLEDを取り付け後、点灯しなければ逆向きに取り付けるといったことも可能ではありますが、今回は電極を確認する正しい方法としてテスターを使った測定を紹介します。
【DIY】自動車のプラス・マイナス端子極性を確認する方法 ~使うもの~
車の電極のプラス・マイナスの極性を確認する際に使うものを紹介します。車のDIYを行う方は便利ですので、ぜひこの機会に準備してください。
デジタルテスター
今回の作業では、「デジタルテスター」を使います。デジタルテスターは電圧や電流など大きさや向きを測定できる装置です。アナログテスターもありますが、今回の用途ではデジタルテスターが便利です。
検電テスター
デジタルテスターよりも安価で気軽に使えるツールに「検電テスター」があります。検電テスターは、「プラス」端子か否かを調べることに特化したツールであり、デジタルテスターの様に電圧や電流の測定は行なえません。
極性の確認のみを行いたい場合はこちらを利用します。なお、検電テスターを利用する場合次項から紹介する極性の確認方法である「方法①」は行うことができません。
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【DIY】自動車のプラス・マイナス端子極性を確認する方法 ~やり方~
今回は、車の端子のプラス端子・マイナス端子の極性を確認する方法として2通りの方法を紹介します。なお、前述の通り「方法①」に関してはデジタルテスターでのみ行うことができます。
方法① 電流の向きで確認する方法
これから紹介する方法は通電中の端子間の電圧を測定して、電圧の値の正負を確認することで極性を確認する方法です。この方法はデジタルテスターが電気が順方向に流れていれば正の値を表示して、逆の場合は負の値を表示する特性を利用します。
測定したい端子間の電圧を測定
実際の方法を紹介します。まずは極性を確認したい端子の電圧を測定します。なお、この際端子間は導通(ルームランプの場合は電球が点灯)した状態にします。
このときの値を確認します。電圧が「正の値」であれば、テスターのプラスのリード棒を当てている端子が「プラス」であり、もう片方が「マイナス」です。
次は、テスターのリード棒を逆に当てて電圧を測定してみます。
電圧の値は「負の値」になりました。そのため、テスターのマイナスのリード棒を当てている端子が「プラス」です。
値の正負を確認
この様にデジタルテスターを利用することで電圧の値の「正負」で端子の極性を判断することができます。
方法② アースとの電位差で確認する方法
これから紹介する方法はデジタルテスターだけでなく、検電テスターでも実施できる方法です。この方法では、ボディーアースと端子の間に電位差があるのかを確認します。
テスターのマイナスをボディーアースと接続
はじめに、テスターのマイナスリード棒(検電テスターのアース)を車のボディーアースに接続します。車のボディーであればどこでも構いませんが、塗装面は電気を通さないので直に金属が見えている場所を探します。
確認したい端子へプラスを接続
ボディーアースへマイナスのリード棒を接続したら、プラスのリード棒を極性を確認したい端子へ接続します。
電圧を確認
この状態で電圧を確認して、電位差(11V~15V程度)を確認できればその端子はプラス端子です。検電テスターの場合は光ります。
もし、電位差が数十mVなど非常に小さなものであればその端子はマイナス端子です。マイナス端子の場合、ボディーアースとの電位差がないためこのような測定結果になります。検電テスターの場合は消灯したままです。