車のタイヤは、用途車種によって装着する種類に違いがあります。これらは、大きく分けて乗用車と商用車「バンタイヤ」となります。では、バンタイヤってどんなタイヤなのでしょうか?本記事では、バンタイヤってなに?乗用との違いなどについて解説します。
「バンタイヤ」ってなに?車の違い
バンタイヤってどんなタイヤなのでしょうか?ここでは、乗用車と商用車「バン」との違いについて解説します。
乗用車と商用車「バン」との違い
乗用車は、基本的に人を乗せることを前提に作られています。例えば5人乗車の場合は、55㎏×5人=275㎏の重量が、この車の乗車重量になるという基準です。
一方商用バンの場合は、とくにリア部分を積載スペースとし、350㎏や1000㎏などの最大積載量を可能にしたモデルです。人が乗車するよりもより重たい物が積載できるような設計になっています。
商用車「バン」は荷物を積載することが前提
5や3ナンバーの乗用車に対して、商用車「バン」は1ナンバーや4ナンバーとなっています。
商用車「バン」は、荷物を積載することから、足回りの作りが乗用車よりもタフな設計になっていたり、乗せ降ろしなどがしやすいようドア開口部が広く設計(法律上)されていたりします。
「バンタイヤ」ってなに?タイヤの違い
乗用車用のタイヤとバンタイヤとは、何が違うのでしょうか?
乗用車用タイヤとは?
乗用車のタイヤは、主に人を乗せることを目的に作られています。そのため、ドライ路面・ウィット路面、摩耗、静寂性能など、色々なシチュエーションに重きをおいて開発しています。
さらに乗用車のタイヤには、コンフォートからスポーツなどユーザーのお好みにあうタイヤが多く設定されています。乗用車タイヤは、各メーカーかなりの種類が設計・製造されているといえます。
乗用車のタイヤには、サイドウォール部にロードインデックスが記載されているのが一般的です。
例えば235/50R17 96Vというタイヤがあります。このなかで96というのがロードインデックスの値になります。96とは、指定空気圧で710㎏/1輪まで負荷能力を有しているという意味です。
バンタイヤとは?【番タイヤの規格や特長など】
一方商用バンとは、端的に言うと「働く車」を指します。働く車とは、荷物を積んで移動する車ということです。
バンタイヤは、車検証の最大積載量を元に設定され、荷重がかかってもタイヤ本来の性能が失われないように作られているのが特徴です。そのため乗り心地や静寂性能は、二の次となっているタイヤが多いといえます。
一般的なバンタイヤは、プライレーティング(PR)が表記されています。例えば145R13 6PR LTなどです。LTは小型バンタイヤ(タイトトラック)を意味し、6PRは、負荷能力を示しています。
近年では、ISO化が進み、例えば145R13 6PR LT→145/80R13 82/80N LTという表記に変わってきているタイヤメーカーもあるので注意しましょう。
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「バンタイヤ」ってなに?「注意点」
バンタイヤに関しての注意点を解説します。
車検ではバンにはバンタイヤが必須
先述しましたが、商用車「バン」は、重たい荷物を積載することを前提に作られています。これによって、乗用車とは違うタイヤが指定されています。商用車「バン」は、車検時に乗用車タイヤを装着したままでは車検には通りません。
商用車「バン」には、指定された負荷能力以上で、さらにバン用タイヤを装着することが必須となります。
乗用車のバンタイヤ装着は可能だが・・・
逆に乗用車にバンタイヤ(同サイズ・同外径)を装着しても車検には通ります。これは、そもそも乗用車タイヤよりもバンタイヤの方が負荷能力が高いことから装着可能となっています。
ただし注意しなければならないことが、複数あります。それは、静寂性とウェット路面性能です。そもそも重たい荷物を積載することから、タイヤのコンパウンドが、乗用車タイヤよりバンタイヤは堅めです。静寂性はかなり失われます。
またウェット路面での性能も重たい荷物を積載した状態で効く設定です。乗用車装着は、可能ですが避けた方が良いと感じます。