ある時エンジンオイルレベルゲージを確認したら、エンジンオイルが減っている事に気が付いたとします。そんな時には、どのようにその車と付き合い、乗っていけばよいのでしょうか?本記事では、「オイル消費車」の乗り方を原因や対策から解説してみたいと思います。
「オイル消費車」の乗り方!【オイル消費の原因】
「オイル消費車」ということは、どこかにオイル消費の原因があると思います。
オイル上がり・下がりなどのオイル消費
オイル上がりとは、ピストンが上下する際にピストンリングの密閉が行われず、燃焼室にオイルが混入することを指します。下から上に燃焼室へオイルが混入するため、オイル上がりと呼びます。
オイル下がりとは、バルブが開閉する際に、本来であればバルブステムシールが機能しオイルが燃焼室内に混入しないのですが、シールがヘタリ混入するケースを指します。上から下に燃焼室へオイルオイルが混入するため、オイル下がりと呼びます。
オイル漏れや水路混入もオイル消費車
エンジンヘッドカバーパッキンやチェーンカバー、オイルパンなどからオイル漏れが起こりオイル消費車となってしまいます。エンジン内で消費されるわけではないのですが、オイル減少≒消費という概念です。
エンジン内部には、オイルだけでなくラジエター液が巡っています。この水路にオイルが混入してしまうことで、オイル消費車となります。
「オイル消費車」の乗り方!【対策を解析】
もしオイル消費車と判明した場合には、どの様な対策を行えばよいのでしょうか。
指定オイルよりも硬めのオイルを試す
筆者は、一台オイル消費に悩まされた車がありました、その時に取った対策は、オイルの粘度を変える方法と添加剤の注入でした。
その時純正指定されていたオイル粘度は、5W-30または10W-30でした。そのため、低粘度側の5W、10Wは変えずに上の方の粘度を変えることとしました。使用したのは、5W-50のエンジンオイルでした。
3000㎞で500㏄ほど消費していたエンジンオイルが、300㏄程に減ってくれたのを記憶しています。
ただしオイル粘度は、純正指定オイルを基準にして選定する必要があります。例えば、0W-20を指定しているのに15W-50といった粘度にしてしまうと、エンジン破損や極端な燃費悪化となる可能性もあります。
オイル交換を早めにする
オイル消費しているということは、原因がどこにあるかは別にして、走行距離が増えると共にオイルが減少していると考えられます。
オイルレベルゲージが下限にならないうちに、早めにオイル交換することでエンジンへのダメージを極力減らせる事になるでしょう。
オイル添加剤を投入してみる
エンジンオイルを消費する原因が、シールからの消費や漏れの場合には、オイル添加剤を注入してみるのも良いと考えます。場合によっては、高額修理が避けられる可能性があるからです。一度試してみると良いかもしれませんね。
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「オイル消費車」の乗り方!【注意点など】
「オイル消費車」では、注意してほしいポイントがあります。
根本的な解決はエンジンオーバーホール
エンジン内部でオイル消費しているケースでは、最終的に完治させるのにエンジンオーバーホールを行わないと解決しないケースも多いといえます。
特にエンジンブロック内でのオイル消費では、かなり高額になることから、車を手放すというケースもあり得るでしょう。
愛車を長く乗り続けたく、エンジン以外のほか機関の調子が良いケースでは、オーバーホールやリビルドエンジンで解決する方法がベターとも考えます。
オイル消費した分をつぎ足す行為はNG
先程早めにエンジンオイルを交換することは、「おススメです」とお話ししました。それは、エンジンスラッジなどを古油から排出し、新しいオイルを入れるからです。
一方減った分を継ぎ足してしまうことは、古いオイルを排出することなく使用し続けるために、エンジン内部がさらに劣悪な環境になってしまいます。継ぎ足して延命していく措置は、エンジンにとって良い方法とは言えないでしょう。