皆さんは、エンジンオイルの交換と聞いて「オイルを抜いて入れるんでしょ?」と思うかもしれません。ただプロは、本当に単純な作業だけでオイル交換やフィルター交換しているのでしょうか?本記事では、正しいオイル交換方法などを解説します。
【基本手順】エンジンオイルの正しい交換方法
エンジンオイルの正しい交換方法とは、どのような方法でしょうか。
エンジンオイル交換する前に
実はプロが行う作業では、エンジンオイル交換する前から大事な作業をしているのが普通です。まずは、オイルフィラーキャップを開けて、フィラーキャップ裏側に泡や汚れなどが付着していないか確認します。
例えば、クリーム状の泡が付着している場合は、ラジエーター液などの水分が混入しています。
そして、エンジン内部を覗き込み、スラッジやワニスで汚くなっていないかもチェックします。これは、車の健康検査していることになります。
次に、現在入っている車のオイル量をチェックします。もしオイルがあまりにも少なくなっているとしたら、エンジン内部などでオイル消費している可能性が高くなります。
オイル消費している場合、「新しいオイルはより粘度の高いオイルにしよう」「次からはより高頻度(5,000km毎だった頻度を3,000km毎など)でオイル交換しよう」などの判断基準となります。
旧オイルの状態をチェックすることから、オイル交換が始まります。この点に注意しましょう。
エンジンオイルを抜く手順
エンジンオイルを抜くときは、フィラーキャップかレベルゲージを抜いておきましょう。これは、空気を取り入れてオイルを抜けやすくするためです。
ドレンボルトをメガネレンチなどで、緩めてオイルを抜いてあげます。ここでもポイントがあります。
メガネレンチなどでドレンボルトを緩める時は、「グーッと」力を入れて緩めてはいけません。メガネレンチを手で叩きながら瞬間トルクをかけて緩めます。
動画を取りやすくするために、オイルが手に掛からないツールを使用しました。じつはこのツールは、非常に便利です。
ドレンを抜くと、勢いよく古いオイルが出てきます。手にかからないので重宝するでしょう。
エンジン停止直後の場合エンジンオイルは、結構熱いです。火傷しないように注意しましょう。
【基本手順】オイルフィルターの正しい交換方法
オイルフィルターの正しい交換手順を解説します。
オイルフィルターを外すときは?
オイルフィルターを交換するときは、オイルを抜いてから交換する事が基本手順です。
また色々なフィルター外しツールがあるのですが、上記のようなカップ式が一番作業がしやすいと感じます。このカップ式が使えない車以外は、カップ式で作業するとミスが少ないでしょう。
オイルフィルターを外して装着するときは?
新しいオイルフィルターに交換する場合は、新しいオイルフィルターとエンジンブロック接合部のゴムパッキンに、エンジンオイルを塗布することが重要です。
これをすることで、パッキンがねじれたりよじれることなく、エンジンブロックに密着させられます。これを怠ってしまうとパッキンの密着不良となり最悪の場合、オイルが漏れて、エンジン破損に繋がります。
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【基本手順】エンジンオイルを注入する正しい方法
エンジンオイルが抜けて、フィルターも交換できました。それでは新エンジンオイルを注入していきます。
ドレン・フィルターの締め付けをチェック
まずは、しっかりとドレン・フィルターが締め付けられているかチェックしましょう。
ドレンもフィルターも締め付けトルクが重要です。締め付けすぎは、オイルパンやエンジンの破損などに繋がります。注意しましょう。
オイル容量をチェックする
取扱説明書には、エンジンオイル総量が記載されています。そしてしっかりエンジンオイルを抜いても、オイル総量より少なく入る車が多いです。
上記のようにオイル交換2.4L、フィルター交換2.6Lのケースであれば、慣れるまでは2.2L・2.4Lなど一回目の投入は少なめで注入しましょう。
こぼれないように対処する
エンジンルーム内のオイルフィラーキャップが、オイルを注入しづらい場所にある車も多くなっています。こういう時は、無理やり注ごうとせずに、ジョウゴなどを上手く利用しましょう。
エンジンオイルを注入しながら、規定オイルになっているかを確認します。本来であれば、20分暖機運転し、数時間置いてからレベルゲージで測定と言うのが基本作業だと考えます。
ただそこまで時間のない方は、20分くらい時間を置いて計測して上限レベルを越えていなければ、問題ないと考えます。エンジンオイルの膨張は、極端に大きくないので、ゲージの範囲内であれば特に問題ないと感じます。
オイルフィルター交換した場合のオイル注入方法
オイルフィルターを交換した場合は、一度エンジンをかけてオイルフィルター内にオイルを回す必要があります。その後、レベルゲージで計測し、オイル量を微調整(追加)しましょう。
入りすぎになると、抜く作業が必要になります。そのため最初は、取扱説明書に記載のオイル量よりも少なめに注入することが良いと考えます。