スタッドレスタイヤの空気圧は、高めが良いのでしょうか?低めが良いのでしょうか?夏タイヤとは違い、スタッドレスタイヤは、雪上や氷上での性能を発揮するために作られています。本記事では、スタッドレスタイヤの適正空気圧などについて解説します。
「スタッドレスタイヤ」空気圧は高め?低め?が良いの?
スタッドレスタイヤの空気圧は、どのくらいに設定すればよいのでしょうか?
スタッドレスタイヤとサマータイヤの違いって?
はじめに、スタッドレスタイヤとサマータイヤには、どのような違いがあるのでしょうか?
スタッドレスタイヤは、雪上や氷上でもストップ&ゴーできるように、細かいサイプ(溝)が切られています。またサマータイヤとは違い、柔らかいコンパウンドが使用されています。
サマータイヤは、舗装路を基本に作られていることから、晴・雨に対応するタイヤとなっています。一方スタッドレスタイヤは、雪上・氷上の走行(抵抗が少ない路面)を基本にして、それに特化したタイヤとなります。
スタッドレスタイヤは、指定空気圧に空気圧をあわせるのが基本
スタッドレスタイヤの空気圧は、タイヤのサイドウォールの強さ(コシ)やトレッド面の柔らかさなどを、指定空気圧でバランスよくなる設定で作られています。そのため基本的な空気圧は、車に記載されている指定空気圧にするのが良いでしょう。
指定空気圧に対し±0.2kPa程度は、許容範囲(車両重量によって判断)と言われています。
「スタッドレスタイヤ」の空気圧高め?低め?にすると?
指定空気圧よりも高めや低め(±0.2kPa)に設定したときは、どのようなメリット・デメリットが考えられるでしょうか?
スタッドレスタイヤの空気圧を高めにするということは?
スタッドレスタイヤの空気圧を高めにするということは、ロードインデックスの基準負荷能力よりも高くなります。
簡単にいうと、ロードインデックス87で指定空気圧が210kPaの場合、負荷能力は505㎏となります。これを230kPaまで空気を入れると530㎏まで負荷能力が上がります。
1輪の負荷能力が上がる事から、タイヤへの設置圧が上昇するの併せて1輪の耐荷重が上がることになります。
一方タイヤが、路面に設置している圧も高まるので、センター付近の溝が早く減る現象が起きてきます。
スタッドレスタイヤの空気圧を低めにするということは?
先程の高めた時とは逆に、負荷能力が下がります。これによって路面の設置面積が若干多くなります。
しかしながらタイヤのサイド側が片減りしたり、重たい車の場合は、タイヤと路面との接地面でスタッドレスとしての機能が損なわれる可能性があります。いわゆるサイプが折れる現象です。
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「スタッドレスタイヤ」空気圧は高め?低め?【デメリット】
スタッドレスタイヤを指定空気圧(±0.2kPa)を外れた形で、低め高めに設定した場合には、どの様なデメリットがあるのでしょうか?
指定空気圧以外の空気圧での走行デメリット
指定空気圧を外れて高く空気圧を設定した場合は、タイヤの柔軟性が損なわれ、スタッドレスタイヤとしての機能が損なわれる可能性が高いです。また乗り心地もかなり「ゴツゴツ」とした印象になります。
指定空気圧よりも低く空気圧を設定した場合は、路面を捉える接地面のトレッドがつぶれてしまい、スタッドレスとしての効果がなくなる可能性があります。
また路面からの衝撃をタイヤで受け止めきれずに、ドライバーに衝撃が感じられるようになります。
指定空気圧以外の空気圧でのタイヤへのデメリット
指定空気圧よりも高く設定しているということは、タイヤへのストレスも多くかかることに成ります。タイヤの劣化を早めることになるでしょう。また空気圧を高くすると、トレッド面のセンターが極端に減る現象が起きます。
指定空気圧よりも低く設定した場合は、タイヤのトレッド面のサイド側にストレスが多くかかります。サイド側が早くすり減る片減り現象が顕著になります。
またサイドウォールも腰折れすることになるので、サイドのヒビ割れなどが発生しやすくなります。