車の下廻りからオイルが漏れてしまい、駐車場などにシミが付いていたら慌ててしまいますよね。こういったケースでは、どこからオイルが漏れているのかを早々に見つけて解決する必要もあります。本記事では、デフシールからのオイル漏れ修理や注意点を解説します。
デフシールからオイル漏れ!? ~漏れた結果~
デフシールからのオイル漏れでは、どのような現象が起きるのでしょうか。
とにかく周りがオイルで汚くなる
デファレンシャルギア(デフ)には、3か所のシールが使用されています。そしてそのすべてが、回転している部分になります。
そのためデフオイルが漏れ出すと、回転などを伴いながら飛び散ってしまうため、ボディ周辺まで汚れがついてしまいます。これに泥水などが混ざりあってしまい、かなりの汚れに進行する結論です。
デフが故障してしまう
デフオイルが、完全に抜けてしまうとデフから異音が発生し、最終的に「デフが焼き付き」と言う結果になります。異音が発生した段階で故障していますので、高額修理になります。
デフオイルが乳化・白濁している
デフオイルが漏れている車のオイルを抜くと、多くのオイルで乳化・白濁といった現象が起きています。これは、シール部分から空気や水が混入している為と考えます。オイル性能もかなり低下しているといえます。
デフシールからオイル漏れ!? ~DIY交換手順~
ここでは、デフシールからのオイル漏れをDIYで修理する手順などを解説します。
デフサイドシールは、ドライブシャフトを抜く
左右のデフシールを交換する際は、ドライブシャフトを抜く必要があります。ドライブシャフトを抜く方法は、2種類あります。
- ショック関連パーツを外し、ハブセンターナットを外してドライブシャフトを抜く
- ショック関連パーツ、タイロッド、ロアアームを外し、ナックルごとドライブシャフトを抜く
今回は、方法2で作業することにしました。理由としては、ナックルに収められているハブベアリング周辺を固定したまま作業したかったからです。
ロアアームボールジョイント、タイロッドエンドを外してしまいます。そしてショックとナックル取り付けボルト2本を外します。これでナックルごとドライブシャフトが抜けます。
デフシールが見えてきました、かなり汚れています。漏れ出してからかなり時間が経っていることがうかがえます。実は、今回のデフオイル漏れは、3か所全てで発生している状況でした。
古いシールを取り、新しいシールを付ける
古いシールを外して、新しいシールを封入していきます。
左右の古いシールです。かなり汚れがひどく、どこが原因かを調べるという感じではありませんでした。
リアシールは、プロペラシャフトを抜く
デフのプロペラシャフト側のシール交換をしていきます。
プロペラシャフトを取り付けている4箇所のボルトを外してフリーにします。ココのネジを外すには、コツがいります。
プロペラシャフトだけをフリーにするだけでは、プロペラシャフトは抜けません。プロペラシャフトを支えている上記の2箇所のボルトを外してあげます。
上記の工具を使い、ドライブシャフト取り付け金具を外します。
全てのパーツが外れたら、オイル漏れを起こしているシールが見えてきます。やはりかなり汚れています。
こちらのシールも交換し、3箇所全てのシール交換が終了しました。外したパーツを組み付けて、デフオイルを規定量注入し作業終了です。
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デフシールからオイル漏れ!? ~注意点~
デフシール交換の際では、どのようなことに注意するのが良いでしょうか。
古いデフシールと取るときは?
古いデフシールを外す際は、本体内側に傷が入らないように外しましょう。深く傷が入ると、シールを新しくしても本体とシールの間に隙間ができてしまい、そこから漏れ出してしまいます。
デフシール交換までのアクセスで・・・
先述しましたが、左右側デフシールを交換する際は、2つの方法でドライブシャフトを抜けると解説しました。
今回は、ナックルごとドライブシャフトを抜きました。この方法で行う理由は、ハブベアリング周りを触らないで外すことが可能だからです。
車の状態によっては、ハブベアリングを外す方法だと、ハブベアリング破損を起こす可能性があります。注意したいところです。