「エアバッグ」が開いた車は「廃車」と言われる理由

エアバッグは、事故の際に乗員の命を守る大切な装備です。実際に事故に遭ってしまいエアバッグが開くと、車は「廃車」になることが多いとされています。なぜエアバッグが開くほどの事故となると「廃車」になるのかを、なるべく解りやすく解説していきます。

目次

「エアバッグ」が開いた車は、廃車確率が高い

エアバッグが開いた車

事故でエアバッグが開いてしまった車は、廃車になる確率が非常に高くなります。廃車になってしまう境目や事故状態を説明します。

事故車を修理または廃車にするかの境目

車は、新車で購入した時点から一定の償却が始まります。償却は、新車から1年でおおよそ20%程減額され、10年以上経過すると新車価格の10%程の残価(価値)となります。これは、一般的な話であり人気・不人気でも残価は変わります。

という事は、300万円の新車の場合では、一年ほど経過すると260万円程の残価になり、10年超経過すると30万円程の残価になるという事です。

事故車を修理するか廃車にするかの基準は、この残価を考えると解りやすいでしょう。残価よりも高い修理費であれば、無条件で廃車にした方が良いと考えます(その車がどうしても好きと言うのは別にして)。

また残価よりも安い修理費となり、車を修理した場合には、その車が修復歴アリとなれば、20%ほど価値が下がります。価値が下がることを加味した場合は、残価が260万円の車は、200万円位で直せないと廃車にした方が良いという結論です。

もちろん金額だけでなく、エアバッグまで開いてしまった事故車を直しても、その先長く乗れるかというユーザー側の心配も出てきます。

エアバッグが開くような事故とは?

バンパー凹み

エアバッグが開くような事故とは、どういったケースがあるでしょうか

  • フロントから電柱にぶつかってしまった。
  • 車に追突した。正面衝突した。
  • 横から出てきた車と衝突した。
  • 横転した。
  • 人を跳ねてしまった。

などがあります。どれも損害の程度が大きそうな事故になりますね。車の残価を大きく超えてしまい廃車にした方が良いケースも増えるという事です。また直しても乗りたくないという気持ちも増大します。

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エアバッグが開いた事故では、車両損害が大きく廃車に

足回り損傷

先述で触れたように、エアバッグが開いてしまったような事故では、車両の損害がかなり大きくなる傾向があります。実際にどのくらい掛かるものなのでしょうか。

足回りなどの重要パーツにも損害が拡大

最近の車には、多くのエアバッグが装備されています。これは、乗員全ての命を守るためでもあります。

例えばフロントエアバッグが開く事故などの場合では、バンパーやボンネット、ヘッドライトなどのパーツ以外に、フロントサスペンションやアーム類などの内部部品や足回りまで損害が発生しているケースが多いです。また主要フレームパーツであるメンバーが折れていることもあり得ます。

エアバッグが開いたという事は、それだけ車に衝撃が加わったという事を意味するという事です。サイドエアバッグが開いた時も同様に、ピラーやステップ、ルーフなどだけでなく、前後のサスペンション関連パーツに異常が出る場合もあり得ます。

エアバッグが開いてしまった車を修理した場合に、その車が依然と同様に走行できるのかという不安が付きまといます。

一度開いたエアバッグは、交換するしかない

エアバッグは、一度開いてしまうと交換するしかないパーツです。エアバッグは、運転席で3〜5万前後、助手席の場合は、ダッシュボードの交換なども必要な車種があるので、10〜20万円となるケースもあります。

サイドカーテンエアバッグなどが開くと、かなり高額になることが解ります。開いたエアバッグの個数によって、エアバッグ交換と周辺パーツだけで30〜50万円近くなってしまう事もあります。

エアバッグだけでかなりの高額修理代になり、エアバッグが開いた事故の場合は、フロント回りや足回りなどの交換も必要なケースになり、合計すると修理額が膨大になると予想できます。

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「エアバッグ」が開いた車は、廃車という結論になる

スクラップ

事故などでエアバッグが開いた車は、これまでの話などから「廃車」もしくは「廃車にした方が良い」という結論になります。

修理費が高額になり、自費や車両保険で修理出来ないことに

エアバッグが開いたような事故では、かなりの修理金額が予想されます。それは車の残価以上の修理になる可能性が高いことも表しています。

加入している車両保険を越えるような修理費になれば、その車両保険金額で新たに車を購入した方が安心といえます。自費の場合も一緒ですね。高額な修理金額を払うのであれば、その費用で新たに車を取得した方が安心といえます。

被害事故でも、全損となり修理出来ないことに

こちら側に全くの過失のない事故でも、修理金額によっては全損となる可能性があります。この場合車の価値が、修理金額より低いという事を意味しています。エアバッグが開いたような事故の場合は、全損確率が格段に上がります。

(例)車両の価値が、100万円で修理金額が130万円の場合は、全損となり、相手や相手保険会社からは100万円の補償しか受けられません。

  • 修理金額が、車の価値よりも高くなる
  • 修理しても安全に走行できる保証が極端に低くなる
  • 損害の大きい車に乗り続けたくない

上記のような理由から、エアバッグが開いたような事故の場合、は廃車になる確率が高いだけでなく廃車にした方が良いケースが多く、事故などでエアバッグが開いた車は、廃車が「吉」といえます。

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この記事を書いた人

北の大地から、車に関する記事執筆をしている40代の1児のパパ。趣味と特技は、車整備とバスケットボール(プレイヤー)を時間の許す限りする事です。
なるべくわかりやすい執筆をするのを心がけております。

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