皆さんは、アドブルーという言葉を聞いたことがありますでしょうか。ガソリンエンジンやハイブリッド車に乗っている方は、知らないかもしれません。アドブルーは、ディーゼルエンジンに使用されている液体です。本記事では、アドブルーの役割や取り扱いの注意点などを解説します。
【アドブルー(AdBlue)】尿素水の役割とは?なくなると再始動不可? ~ポイント~
アドブルー=高品位尿素水は、一部のディーゼルエンジン車で使用されています。では、どのような役割を担っているのでしょうか?
アドブルーとは、何をする液体?
アドブルーは、尿素に純粋を溶かした尿素水溶水のことを指します。名前からすると青色の液体を想像しますが、実際には無色透明のため、若干色を付けて販売していたりもします。
このアドブルーには、ディーゼルエンジン車が排出する有害な窒素酸化物を窒素と水に分解する役割があります。またアドブルーは、尿素SCRシステム専用の高品位尿素水を指しますので、アドブルー=尿素水ではありませんので注意が必要です。
アドブルーが必要なエンジンや用途車種とは?
先ほどから話していますが、アドブルーは、一部のディーゼルエンジンに使用されている液体です。勿論乗用車だけでなく、トラックやバス、さらにはショベルローダーなどの建機類などにも幅広く採用されていますが、一部の乗用車やバンではグレードや型式によって採用されていない車種もあるので注意が必要です。
【アドブルー(AdBlue)】尿素水の役割とは?なくなると再始動不可? ~必要性~
アドブルーはどうして採用されることになったのでしょうか?アドブルーが採用されている理由として、ディーゼルエンジン規制などについて解説します
排気ガス浄化することで、環境に配慮する
現在世界各国では、環境保全・改善などからディーゼルエンジン規制を年々厳しくしています。日本でも、このディーゼル規制の波が勿論押し寄せています。
アドブルーは、ディーゼルエンジンが排出する排気ガスを浄化する次世代エンジンとして登場しています。アドブルーは、ディーゼルエンジンを公道で走行させるために必要不可欠な装置となっているという事でしょう。
アドブルー車(排ガス浄化装置付き車)でないと登録・走行できない市町村もある
例えば東京都の場合は、商用車やバスなどにおいて特定の排ガス浄化装置のついていない型式の走行乗り入れ自体を禁止しています。
また東京都だけでなく、埼玉、千葉、神奈川、愛知、愛媛、大阪、兵庫などでは、型式別にディーゼル自体の登録ができない仕組みになっています。
これは、古いディーゼルで排出ガス浄化装置のついていない車を登録しないことで環境配慮するという意図から行われています。
すでに欧州では、ディーゼルエンジンからEVにパワートレインをシフトしていく動きもあります。今後もっとディーゼルに対しての規制が厳しくなることも予想されます。
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【アドブルー(AdBlue)】尿素水の役割とは?なくなると再始動不可? ~注意点~
環境に配慮し、ディーゼル規制地域などでも乗れる車として登場したアドブルーは、何か使用上の注意点はあるのでしょうか。ここでは、アドブルー採用車の注意点などを解説します。
アドブルーが切れてしまうと、再始動不可となる
アドブルーは、定期的に補充する必要がある液体です。もしアドブルーがゼロになってしまうと、現状掛かっているエンジンがすぐに停止することはないのですが、一旦エンジンを切ってしまうと再始動できなくなってしまいます。
アドブルーの残量は、燃料計の近くなどに同じように表示されます。補充を忘れないようにするか、少量でもアドブルーを車にストックしておくと良いでしょう。
マフラーシステムが故障すると高額になる
アドブルーは、触媒内で排気ガスを洗浄する仕組みです。このシステムが故障すると、ガソリンモデルなどのマフラーシステムよりも交換費用が多く掛かかるといえます。とくにディーゼルエンジンを使用される方は、ガソリンエンジンよりも走行距離を多く走る方も多いので、ランニングコストが高まる点に注意すると良いでしょう。