N-VANの走行距離が50000㎞を超えたので、「ブレーキパッド交換したい」という依頼が来ました。ブレーキパッドは、重要保安部品です。本記事では、ブレーキパッド交換をなるべく「解りやすく・正確に」交換する方法について、筆者なりに解説してみます。
N-VANのブレーキパッドをDIY交換する【手順】
まずは、ブレーキパッドの交換手順を解説していきます。
ブレーキキャリパーのスライドボルトを下側外してフリーに
タイヤを外して、ブレーキキャリパーの構造をよく見ておきましょう。N-VANのブレーキキャリパーは、下側のキャリパボルトを外すことでパッド交換できるタイプです。
古いブレーキパッドを取り除く
それでは、古いブレーキパッドを取り外していきます。キャリパースライドピンの下側ボルトを12㎜のメガネで外してしまいます。下側を外した方が、作業は非常に楽です。
筆者は、一度上側を外して作業したのですが、どうにも作業がやりづらいと感じました。
またN-VANには、ブレーキパッド上部・下部にV字のストッパースプリングが付いています。無くさないようにしましょう。
新しいブレーキパッドを装着
古いブレーキパッドを外したら、新しいブレーキパッドを装着します。古いブレーキパッドを外すときに、内外のブレーキパッドデザインと位置関係をチェックしましょう。
内側パッドには、ブレーキパッド残量警告プレート(減るとキーと知らせる)が付いています。
今回は、ブレーキパッド製造・販売で有名な曙製ブレーキパッドをチョイスしました。軽自動車であれば、2000円位からあるのですが、信頼性優先で選びました。
新しいブレーキパッドを装着します。色々な意見があるのですが、ブレーキパッドには、シムという鉄パーツが使用されています。泣き防止とされていますが、案外このパーツが悪さ(泣き)をすると感じます。
新しいパッド取り付けの際には、この中古シムを取り付けないで装着することとしました。中古の場合は、密着性が悪くパッドグリスを塗っても異音発生の可能性があるからです。
※シム装着有無は、それぞれ意見があると思います。
ブレーキピストンを戻す
ピストン戻しツールを使用して、ピストンを戻します。この作業をしないとキャリパーが元の位置に戻りません。このツールを使うことで、30秒くらいでピストンが戻ります。
もしこのツールを使用しても中々ピストンが戻らない場合は、ピストンが固着している可能性が出てきます。
キャリパーを戻してスライドピンを止める
元の位置にキャリパーを戻して、スライドピンを止めたらパッド交換作業自体は終了です。左右で40分くらいの作業です。
N-VANのブレーキパッドをDIY交換する【注意点】
N-VANのブレーキパッドをDIY交換する際の注意点などについて解説します。
ブレーキパッド交換時にはスライドピン稼働も確認
1ピストンタイプのキャリパーは、スライドピンの動きによって、パッドがローターを上手に挟む構造になっています。
このスライドピンの動きが悪いと、パッドが方減りしたり、ローターが変摩耗したりします。動きがスムーズか確認しましょう。
ブレーキフルードはリザーバータンクに戻り増える(一時的)
キャリパーのピストンを戻すということは、ブレーキフルードがリザーバータンクに戻るということになります。リザーバータンクがオーバーフローにならないか(溢れてこないか)チェックしながら作業しましょう。
パッド交換後は必ずブレーキを数回踏んで確認
ブレーキパッドを装着するときに、キャリパーが楽に戻せるようにピストンを押し戻しています。このためブレーキを数回踏むことでピストンが正規の位置にセットされます。知らないで走行すると、ブレーキの効きが甘いままなので注意しましょう。
必ず、ブレーキパッド交換作業後にタイヤを付けてブレーキが固くなるまで、ブレーキペダルを踏んでからホイールを増し締めして作業終了します。
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N-VANのブレーキパッドをDIY交換する【便利アイテム】
ブレーキパッド交換する際に、すごく便利なアイテムを紹介します。
ブレーキピストン戻しはかなり楽なアイテム
ブレーキのピストンは、非常に固いパーツです。上記のようなアイテムがあると、とにかく作業性が上がります。
太めの針金を利用すると作業が楽!!!
スライドピンを外し、キャリパーを持ち上げるのですが、そのままにしていると落下してきて危険です。こういったときに便利なのが、太めの針金です。これを使用すると、簡単に固定できます。