皆さんは、中古車購入や個人売買などで名義変更を行ったことがありますでしょうか。筆者は、名義変更手続きは今まで専門の方々に行ってもらっていました。とある理由から、自分で手続きすることに挑戦することになりました。今回は、車の名義変更を実際に行ってみて、どのような手順や注意点があるのかを解説します。
車の名義変更を自分ですることになった経緯
ここでは、車の名義変更を自分で手続きすることになった経緯をご紹介します。じつは「自分でやってみよう」と思ったきっかけでもあります。
遠方の車販売業者さんから購入したため
今回筆者は、他府県の車を購入しました。距離にすると1000㎞位離れています。また筆者の住んでいる地域は北海道なため、簡単に現車チェックが出来ません。
そんな中、「欲しい」と思った車が見つかり、それが新潟県にありました。本来であれば、筆者がいつもお願いしている中古屋さんに仲介をお願いするのですが、今回は先方も忙しく、自分で問い合わせをすることになりました。
これが、車の名義変更(車庫証明も)を自分で行うことになる第一歩でした。
車販売業者さんの優しい心遣いから自分でやってみることに
新潟の中古屋さんに問い合わせたところ、非常に親身になってお話を聞いてくれました。
とそこの社長さんが、「そんなにこの車が好きなら私も協力するから、自分で名義変更やってみない?」と思いがけない言葉が出ました。
一番大きかったのは、普通新潟から自宅まで陸送をかけて、名義変更を行政書士にお願いしたら8~10万円位はかかるようです。船で新潟港から小樽港まで運ぶのなら、その中古車屋さんで船代も見てくれるというお話でした。
色々なお話しをさせてもらい、今筆者が乗っている車も下取りして、船に乗せてもらえれば、自分だけで新旧の車交換もできるという提案までしていただけました。
こういった経緯から、筆者は、車の名義変更をはじめて自分で挑戦してみることにしました。
車の名義変更を自分でやる手順
ここでは、車の名義変更を自分で行う際の準備や手順を解説します。
名義変更に必要な書類は、車販売業者で用意してくれるの?
車の名義変更で必要な書類は、下記のような書類になります。
- 現所有者作成の申請書(OCR シート第1号様式のダウンロードはこちらから)
- 現所有者作成の手数料納付書(自動車検査登録印紙を添付)
- 現在の自動車検査証(車検の有効期間のあるもの)
- 現所有者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
- 現所有者の譲渡証明書(新旧所有者を記入して旧所有者の実印を押印)
- 現所有者の委任状(新所有者が代理で手続きをするため)
- 新所有者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
- 新所有者の印鑑本人が直接申請するときは印鑑証明書の印鑑(実印)
- 新所有者の自動車保管場所証明書
北陸で石川県の方の場合、石川県陸運局からOCRシート第1号様式は、上記リンクからダウンロードできます。「ダウンロードはこちらから」のつぎに、自動車を選びます。すると国土交通省のページに移り、登録4をクリックすると第1号様式をダウンロードできます。その他の地域の方はご自身の地域の陸運局HPをご覧ください。
基本的に販売業者は、1~6は用意してくれます。
ただこの1~6の書類の中で、新所有者の住所や名前、押印などをある程度執筆してくれている販売業者もあれば、全く記入されていない販売業者もあります。
今回筆者が購入した車屋さんでは、ほぼ筆者は実印を押印するだけで終了という段階まで作成していただいてました。
管轄の陸運支局HPで車の名義変更必要書類を一度チェック
販売業者であっても、ミスなどが起きます。そうならないために一度管轄の陸運支局HPで必要な書類確認しておきましょう。
記載不足や押印不足、書類自体が足りないという事になると、せっかく自分で名義変更をしにいっても、名義変更が完了しません。
管轄の陸運支局に行って、自分で手続きを開始!手順紹介
筆者は、小樽港まで車を朝4:30に引き取りに行きました。一旦自宅に戻り、陸運支局が営業開始する8時45分過ぎに向かいました。
まず手順が解らないので、どうした物かと悩んでしまうと思います。こう言った時は上画像赤〇の相談窓口の整理券をもらい、まずは「初めてなんですけど」と相談するのが一番早いでしょう。
15分くらい待った後、親身になって対応してくれました。
本来であれば、緑〇の所で受付番号を頂き、専用のファイルに記入・押印終了の必要書類を棚に入れてしまうのですが、解らない人は素直に聞くのが早いです。
相談窓口でしっかり書類確認・押印などを行えば、間違いのない書類提出ができます。
筆者の整理番号は、25です。0025というのが掲示板に記載されています。
- 黒ベースに白地は、受付しました。
- 緑ベースに白地は、審査中です。
- 青ベースに白地は、審査〇で、窓口に来てください。
- それ以外の青ベースに赤などは、審査で問題ありで受付に逆もどり
これは、管轄地域によって違うと思います。ただ一つだけ思うのは、待っていた20分くらいの間に審査で問題ありというのがかなりありました。
ということは、プロの方々でもかなりの確率で審査を通過できないという事です。素人の筆者は、最初に相談窓口に行って良かったと思いました。
審査が無事に終わり、同管轄の方は、上画像の真下の交付窓口で、名義変更された車検証を頂いて基本的には終わりになります。
筆者の場合は、管轄の違うナンバーから管轄ナンバーに変更するためもう少し作業があります。
交付窓口に行くと、まず現在付いてる新潟のナンバープレートを外して、専用窓口に提出します。交付窓口で渡された書類に印鑑を頂けます。
その書類を交付窓口に提出すると、新しい車検証がもらえます。このとき交付窓口で「再度そのあとの手順を教えてください」と聞けば、丁寧に教えてくれます。
別館などにある自動車税申告納付を取り扱っている場所に行きます。そこで、書類に記載をして提出します。自動車税(環境性能割・種別割)は、取得価額によって税率が決められていて、直ちに納付することが求められています。
ナンバーを封印してもらいます。なお、場内はナンバーが付いていなくても移動可能です。多くの陸運支局では自家用協会などで新しいナンバーを購入し、封印してもらう場合が多いでしょう。
車の名義変更を自分で行った費用は?
筆者は、小樽港まで高速を往復で利用しました。1240円×2=2480円。これに加えて陸運支局での費用は、500円+1740円=2240円です。5000円未満で出来ました。
今回のナンバーの取り換えを伴う名義変更は、約1時間半くらいの所要時間でした。
以前購入した際の見積もりが残っていたので、参考までに掲載しました。自分でやるときは、人件費はかからないといえます。
もちろん業者さんが手続きを代行してくれるという事は、高い安いは別にして人件費などがかかります。これは、どこの業界でも同じではないでしょうか。
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車の名義変更を自分で手続きするときの注意点
筆者が自分で車の名義変更するにあたって、重要と感じた注意点を解説します。
必要書類不足や記入ミスは、手続きが続行されないことも
せっかく書類を持って行っても不備があると、その日のうちに名義変更できなくなることがあります。書類チェックは、充分に行いましょう。
自分が記入・押印する場所は、陸運支局で記載(初めての場合)
これは、筆者の周りの車の登録などに精通している人や、車を購入した先の社長さんにも伺えたことです。
前もって記入してやり直しができないという事になる位ならば、現地に行って聞いてから作業する方が確実です。
自分で行う手順や流れが解らないときは、相談窓口を利用
全くわからないのに、その場の雰囲気だけでとりあえず記載して提出するのは、辞めた方が良いでしょう。
相談窓口に行けば、かなり親切に対応してくれました。「解らないから教えてください」・「手順や書類ミスがあったらご迷惑をかけるので」と言いながら進めるのが早いといえます。
新旧ナンバープレートを取り替える時はドライバー持参
旧ナンバープレートには、管轄地域の封印がされています。
これを剥すには、マイナスドライバーとプラスドライバーがあると便利です。
- マイナスドライバーで、真ん中を強く差し、穴を開ける
- マイナスドライバーでめくる
- プラスドライバーで、ボルトを外す
また新しいナンバープレートを封印する際にも、新ナンバープレートは自分で取り付けします。最後に専門の方が、車検証などをチェックしてから封印してくれます。