筆者の車は、すでに四半世紀を迎えようとしている老体です。綺麗にしても、やはり経年劣化や傷も多くなっています。例えば、エンジンルーム内にあるエンジンカバーもその一つです。本記事では、エンジンカバーを塗装しリフレッシュするお話をしてみます。
エンジンカバーの目的は?
そもそもエンジンカバーってどの様な目的で装備されているのでしょうか?
エンジンカバーは遮音性を上げるため
エンジンカバーは、1990年代から高級車などを中心に採用された装備です。第一の目的としては、エンジン音を遮音するために採用されています。
現代では、ガソリンモデルだけでなく、ディーゼルモデルも静寂性が求められますので、エンジンカバーの付いているモデルが多くなっています。
エンジンカバーでエンジンルームを美化する装備品
エンジンルーム内を「高級感」溢れる魅力的な存在にするために装備されている側面もあります。またディテールからV6や直4などと解るようにデザインされているカバーもあります。
そして多くのエンジンカバーには、メーカーロゴがあしらわれ、場合によっては複数のカラーで構成された物も存在します。
メンテナンスフリーやメンテナンスをディーラーに任せるための施策!?
筆者は、たまに思うことがあるのですが、最近の高級車のエンジンルームは、ほぼ全てカバーが施されており、「素人は手を入れないでください」という状況になっている気がします。
購入したディーラーでしっかりとメンテナンスするように、促されている気がします。確かにカバーを外すだけで一苦労となるでしょう。
エンジンカバーを塗装してみた! ~下地作り編~
ここでは、エンジンカバーに塗装を施す前の下地作りについて解説します。
ヘッドカバーに付属しているゴムパッキンなどは取り除く
筆者所有車のエンジンカバーには、干渉防止用のゴムキャップなどが付いています。塗装に邪魔になるものは、最初に外しておきましょう。
♯240や♯320番のペーパーでしっかり足付け塗装する
♯240や♯320番のペーパーで丹念に足付け作業をしていきます。こちらの作業は、非常に大切です。時間をかけてゆっくり行いましょう。
ペーパーは、色々な種類のものを持っておくと便利です。出来ればセット購入して、足りなくなったらその番手だけを追加購入すると良いでしょう。
サーフェーサー、ミッチャク素材などで下地塗装を施す
塗装する素材が、プラスチック製の場合は、塗料の密着を良くするために、密着性の高まる素材を最初に塗布してあげましょう。例えばミッチャクロンなどです。
鉄部ではあまり使わないのですが、プラスチック部では非常に効果的な素材です。ケチらず購入すると安心です。
その後サーフェーサーを塗装していきます。今回は、2回塗りしました。1回目の後に、ゴミを除去する感じで軽くペーパーをかけます。
2回目の塗装後には、ペーパーを掛けた後、シリコンオフやガソリンで油脂を完全除去します。
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エンジンカバーを塗装してみた! ~塗装編~
ここでは、エンジンカバーの塗装手順について解説します。
しっかりシリコンオフを行いガソリンで油分も取り除く
安心するまで、シリコンオフやガソリンで油分を完全除去しましょう。間違ってもブレーキクリーナを使用してはいけません。これを使うと、油分が付いてしまい除去できません。
エンジンカバーの塗装を行う!
今回は、日産で採用しているガングレーメタリック2PMというカラーを使用しました。今までのシルバーよりも濃い目のガンメタカラーになります。
エンジンカバーなど少ないスペースの塗装であれば、スプレー缶一本だけで充分だと感じます。薄く塗はじめ、3回上塗りしました。
その後乾くのを待って(30分ほど)、クリア塗装を施していきます。クリアは垂れやすいので無理しないで塗装すると良いでしょう。
クリアは、今回2回で終了しました。いつも塗装をしていて思うのですが、クリアを塗ると、ゴミなどの付着が多くなると感じます。
もう1回塗れば、さらに艶が出るのではと思い塗ってしまうと、目立つゴミが多く付着して「ガッカリ」という結果を多く経験しました。また完全ブースでもない限り、ゴム付着は、避けられないと思います。ほどほどで止めるのが、一番でしょう。
上記画像は、塗装前のエンジンカバーです。かなり明るめのシルバーです。
塗り終わり、一日置いてからエンジンルームに戻しました。少し濃い目のシルバー(ガンメタ)になりました。DIYでも工程さえ間違えなければ綺麗に仕上がりそうです。
エンジンカバーは耐熱塗料でなくても大丈夫?
エンジンカバーを耐熱で塗装する人もいると思います。耐熱の方が剥がれづらいといえます。しかしながらタペットカバーとは違い、極端に熱くならないエンジンカバーには、耐熱でない普通の塗料でも問題ないと感じます。
耐熱塗料は、熱には強いと思いますがカラー数が少ないと思います。一方普通の塗料であれば、いろいろな色が選べるのではないでしょうか>