たまたまなのですが、クリッパー(AT)とミニキャブ(MT)のヒーターが冷たいという相談がありました。折角なので、2台を一緒に作業してみました。本記事では、クリッパー&ミニキャブのサーモスタット交換を行いながら、注意点なども解説していきます。
クリッパー&ミニキャブのヒーターが冷たい時の原因は?
クリッパー&ミニキャブのヒーターが、冷たいときにはどの様な原因があるのでしょうか??
サーモスタット不良が一番可能性が高い
比較的多い原因の中に、サーモスタット不良があります。一般的には、走行距離が少なくても経年年数が長ければ不具合が起きやすいですし、10万キロあたりから故障してくると感じます。
ラジエター液が少ない時もヒーターが冷えない
ラジエター液が少ない場合は、ラジエターに適切に圧がかからず熱膨張しないので暖かい空気が出ないケースがあります。
クリッパーやミニキャブの場合は、水温センサーが一番上についているので、もしラジエター液が足らない時は、Hマークが点き知らせてくれます。
水温センサー不良によりヒーター制御ができない
水温センサー不良によって、ヒーター温度が制御できずに冷たい風が出てくるケースがあります。この不具合も比較的多いと感じます。
エアミックスダンパーが故障している
エアコン操作パネルには、風の方向や温度調整などのスイッチやレバーが付いていると思います。この中で、温度調整用のエアミックスダンパーが故障しているため冷たい風が出てくるケースがあります。
クリッパー&ミニキャブのサーモスタットを交換
早速2台同時にサーモスタットを交換していきます。
クリッパーはオートマでミニキャブはマニュアル!【コンソール分解】
クリッパーは、オートマです。センターコンソールの真下にサーモスタットがありますので、センターコンソールを外したり、シフトゲート類を外したりします。あと一か所アース線があるのでこれも外します。
オートマの場合は、12㎜、14㎜、17㎜のボルトが合計10本以上止まっています。そしてコンソールを外すときは、シフトを下げて外してあげます。コンソールをづらす時は、シフトを完全に下げるとワイヤーが延びて作業が楽です。
ミニキャブは、マニュアルです。オートマとは違い12㎜と17㎜のボルトが8箇所ほどあります。マニュアルのノブを外してコンソールを外します。アース線を外せば、コンソールをづらせます。
オートマは40分ほどかかり、マニュアルは20分ほどでしょうか。クリッパーとミニキャブのサーモスタット交換では、マニュアルかオートマで作業効率が大きく変わります。
ラジエター液を抜いておく
コンソールを外す前に、ラジエター液を抜いておくと良いでしょう!抜けるまで5分くらいでしょうか。
サーモスタットを交換する
さてサーモスタットが見えてきました。まずはホース類を外します。結構固いので注意しましょう。
次に12㎜のボルトを2本外します。錆がひどいときは、折らないように注意しましょう。
サーモスタットカバーが取れました。サーモスタットを引き抜くと綺麗な内部が見えてきました。
サーモスタット取り付け部分には、パッキンの残りがあります。しっかり除去したり、1000番程度のサンドペーパーで綺麗にしてあげましょう。
サーモスタットを取り付けます。サーモスタットの向きに注意しましょう。サーモスタットには、ジグルバルブというエア抜きの穴が付いています。この穴の向きは、一番高い所(アッパーホース側)に向けます。
元に戻して、ボルトを締めてサーモスタット交換作業は終了です。
外したサーモスタットを検査すると、パッキンが千切れていました。クリッパーもミニキャブも同じ様な千切れになっていました。
ラジエター液を戻しエア抜きをして終了
ラジエター液を入れて、しっかりエア抜きをします。エア抜き作業をしっかりしないと、オーバーヒートの原因になります。注意しましょう。
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クリッパー&ミニキャブのサーモスタット交換での注意点は?
サーモスタット交換の際には、どのような注意点があるんでしょうか?
サーモスタットの取り付け向きに注意
先程もお話ししましたが、サーモスタットの取り付け向きに注意しましょう。エア抜きのためのジグルバルブが付いています。向きを間違えるとエア抜きが上手くできません。
パッキン類の跡をしっかり清掃してから取り付け
ゴムパッキンや紙パッキンの跡、腐食などがあります。しっかり平らにしてから装着しないと、ラジエター液が漏れてきます。
サーモスタット故障はオーバークールの可能性もある
サーモスタットが閉じっぱなしになると、オーバーヒートにつながります。またサーモスタットが開きっぱなしだと、オーバークールになります。どちらもエンジンへのダメージが大きいので、早めに交換してあげましょう。