「クリッパーの4WDが入らなくなっていた」という相談がありました。4WDが入らない原因を特定しないと、修理もできません。本記事では、クリッパーの4WD故障を解明し部品交換を行うとともに、4WDの使い方などについて、解説していきたいと思います。
【NV100クリッパー】4WDが故障している!?
クリッパーの4WDが入らない故障の原因を解明していきます。
【NV100クリッパー】トラブルで多いのは?
クリッパーは、FRが基本のモデルです。4WDは、スイッチを入れることでトランスファーからフロントデフへ伝達し4WD駆動となっています。同モデルは、三菱からOEMされています。
クリッパーの場合は、バキュームポンプを使用して4WD駆動への伝達をオンオフしています。筆者の調査では、このバキュームポンプに関する故障が多く発生していると感じました。
そこで、まずは4WDスイッチをオンにしたときの作動状況を確認していきます。スイッチを入れたとき、バキュームポンプが作動しません。またバキュームポンプから先のリンクパーツは、サビで固着して動かない状況でした。
センサー類も故障原因となる
クリッパーには、4WDに関するセンサーとして、ポジションスイッチが装備されています。このスイッチが不良となることで4WDの切り替えができない事例も多くなっているようです。
【NV100クリッパー】4WD故障 ~パーツ交換!~
ここでは、原因の一つとなっているバキュームポンプを交換しながら、4WD故障を直していきます。
リアのバキュームポンプとリンクパーツを撤去
バキュームポンプは、12㎜のボルト二本で止まっています。リンクパーツもCワッシャーなどで止まっているのですが、そもそもサビで固着してしまい全く稼働してくれません。
センサースイッチの撤去
ポジションセンサーもかなり錆びていて稼働が不安でしたので、撤去して新品と変えることとしました。こちらは、配線コネクタを外し19㎜のスパナではずしてあげます。
新品パーツの取り付けと作動試験
バキュームポンプと周辺パーツを取り揃えたら、約15000円分のパーツとなりました。細かいボルトやワッシャーなどもあり、一度外したパーツと見比べる必要がありそうです。
新品パーツをすべてチェックしながら、仮組していきます。最終的には、正しいトルクでボルトを締め付けて完了させます。
ポジションセンサーも新品に交換しておきます。
それでは、ドキドキの試験稼働を行っていきます。上記動画で修理完成を確認ください!
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【NV100クリッパー】4WDが入らない ~作業注意点~
クリッパーが4WDに入らなくなる原因には、多くの要素がありそうです。
4WDスイッチのオンオフでの注意点
4WDスイッチを押しても4WDにならない時は、バキュームポンプが故障しているケースとリンクパーツの固着による稼働不良が多いと考えます。
また使用方法でも故障確率が上がるようです。4WDをオンにするときは、直進状態で止まってスイッチをオンにすることをおススメします。走行中だとバキュームポンプに負担がかかり、故障する可能性が高まります。
リアのバキュームポンプだけでなくフロント側も故障の可能性あり
今回の故障では、リアのトランスファーに取り付けられているバキュームポンプの故障で直りました。もしリアの修理出直らないケースが出た場合には、フロント側のバキュームポンプも故障している可能性が高いでしょう。同じ様なポンプがフロントデフわきに装着されています。
4WD切り替え方式は、各メーカーによって大きく違うと考えます。車のウィークポイントもモデル毎で違います。
クリッパーの場合は、エアを使用したオンオフとなっていますので、バキュームポンプに関する故障が多いといえるでしょう。