車の配線って、色々な太さのものが使用されていますよね。太さには、理由があります。またLED配線の場合は、非常に細かったりします。ここでは、車に使う配線の太さについて、用途や目的などを踏まえた解説をしていきます。
車に使用する配線には、色々な太さがある
車に使用されている配線には、細い物から太いものまで多数あります。ここでは、配線の太さについて解説します。
配線の単位であるスケアとは？
| スケア | 被覆込み外径 | 最大電力 |
| 0.2 sq | φ1.4～φ1.5㎜ | 30W |
| 0.3 sq | φ1.4～φ1.5㎜ | 36W |
| 0.5 sq | φ1.9～φ2.0㎜ | 60W |
| 0.75 sq | φ2.1～φ2.2㎜ | 80W |
| 1.25 sq | φ2.7～φ2.8㎜ | 140W |
| 2.0 sq | φ3.1～φ3.4㎜ | 200W |
| 3.0 sq | φ3.8～φ4.1㎜ | 360W |
| 5.0 sq | φ4.6～φ4.9㎜ | 480W |
簡単ですが、表を作成してみました。スケアとは、切面積を表しています。数字が大きくなるほど断面積も大きくなり、使用できる消費電力も大きくなっていきます。
スケア数によって、流せる電流も変わる
例えば0.75スケアの場合、80Wまでの消費電力が許容範囲です。車(一般的な乗用車)の電圧は、12V（実際には13～14V前後）
電圧（V）×電流（A）＝消費電力（W）ですので、80W÷12V≒6.7Aまで流せると言いうことです。電圧があがると、流せる電流は下がります。
車の配線は、太さやスケア数で用途を変える
ここでは、車で配線を使用する場合は、どのような用途で太さ（スケア数）をチョイスすればよいかを解説します。
一般的な電装品の場合
一般的なオーディオや電装品の場合は、0.75スケア位の配線で十分といえます。例えばヒューズ電源取り出し線を例にとると、15アンペアのヒューズから取り出せる電流は、5アンペアまでです。
5アンペア×14Vだとしても70Wとなります。0.75スケアで充分となります。一般的な電装品の場合は、0.75スケアから1.25スケアを使用するケースが多いでしょう。
スピーカー配線の場合
今日は涼しかったのでフロントスピーカー配線の引き直しをしました。ハンダでしっかり固定
— あかぴよ🐣ZC33S (@akasio_kani) September 22, 2019
車のスピーカーケーブルを交換する効果は？
6万円前後クラスのフロントスピーカーに交換するというのであれば、スピーカーケーブルを交換したときの音質の差も、ハッキリ出てきますhttps://t.co/2UQa6T8iSv pic.twitter.com/dxbYhcPiCT
多くの純正スピーカーは、20W×4前後の定格出力です。そのためスピーカー配線も細目になっています。また純正オーディオの出力も20W前後です。スピーカー交換をしたとしても、純正オーディオの場合は、配線加工は不要と考えます。
ただ社外オーディオなどで、出力が大きい物の場合は、配線を交換する事で出力オーバーを防いだり、音質アップに繋がったりするでしょう。1.25スケアや2.0スケアを使用している方もいます。
友達の車にウーハー取り付け中(￣∀￣)
— ﾊﾔﾄｩ＼＼└(‘ω’)┘//／／ (@Hayato_jb3) April 1, 2014
エンジンから車内にぶっとい配線通すのにちょっと手こずった(^^;) pic.twitter.com/1YV0uEwsKJ
社外アンプなどを装備したい場合は、プラスやマイナス配線の太さを8スケア前後にする場合が多いでしょう。
非常にワット数の高いパワーアンプなどでは、配線火災などを防ぐために太めの配線を使用することが重要です。
エンジンのアーシング線の場合
エンジンルーム内にあるオルタネーターへの配線やバッテリープラス線などに使用する太さの配線です。22スケアのサイズです。
オルタをアーシングした方が良いって言われたからクソデカアーシングした
— 黒星🐉 (@kurobosi_TT) August 12, 2021
もう1本増やす pic.twitter.com/g366PQlClf
オルタネーターからのアースなどでは、14スケア位の太さを使用している方が多いでしょう。
上記画像は、エンジンルーム内のアース配線などに使用する太さです。このようにかなり太い配線は、大容量の電流が流れるエンジンルームなどに多く使用されます。
アーシングしてみた‼️エンジンルームがカラフルに❗️😆 pic.twitter.com/PEj5c2LLK9
— SHIN (@shin_ism) August 11, 2021
ベルクヘッドやエンジンタペットカバーなどに使用される、赤や青などの見た目も格好良いアーシングケーブルなどは、8スケア位の太さが多いです。
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車のLED電飾では、どの太さの配線を使う？
ここでは、消費電力の少ないLEDの配線の太さについて解説します。
LEDは、消費電力が少ないので配線は細い
上記画像のLEDは、よく車内照明に使用されるものです。非常に細い線が使用されています。LEDの消費電力であれば0.2スケアで充分な場合が多いです。
LEDの細い線から太線にすると加工が大変
LEDの配線加工には、ギボシ接続などを使用しないケースがほとんどです。それは、配線が細すぎるからです。
細い配線には上記のような割り込みコネクターや収縮チューブなどを利用しています。この場合、接続する線の太さが余りにも違うと、コネクターに入らなかったり収縮チューブで被覆を作ったりすることができません。LED配線は、細めの線が安心といえます。
さいごに、車の配線をしたいという場合は、電装品のカスタムや修理という事が多いでしょう。配線の太さによって、最大消費電力が変わってきます。太さと消費電力をある程度計算しながら、配線の太さを選ぶ事が重要です。
