車の配線作業を行う場合は、ギボシ端子を使用した付け方が一般的ですよね。ギボシ端子を配線に取り付ける方法は、皆さんご存じでしょうか?ここでは、ギボシ接続に必要な工具などの紹介、実際のギボシ端子作成手順・注意点などを説明します。
車のギボシ端子を作成するのに必要な工具とパーツ
ギボシ端子を作るのに必要な工具やギボシの種類などを解説します。
電工ペンチ(圧着ペンチ)
絶対に必要な工具として、電工ペンチ(圧着ペンチ)があります。このペンチにも色々な種類や特徴がありますので、自分が使いやすい物を選ぶことが重要です。
筆者は、上記画像のペンチが一番しっくりきます。赤〇の先部分でギボシを圧着できるタイプです。その他部分については下記の通り色分けしています。
- 赤〇は、ギボシを圧着する部分です。
- 黄〇は、ボルトなどをカットする部分です。
- 緑〇は、配線をカットする部分です。
- 青〇は、配線の被覆を剥く部分です。
こちらの電光ペンチは、真ん中で圧着するタイプです。広い所で作業するのには、手元近くで圧着なので、作業しやすいでしょう。奥行きのない狭いところ(車のオーディオ裏など)では、圧着などの作業がしづらい印象です。
よくギボシとセットで売っている電工ペンチです。
じつはたまたま写真撮影しました。画像とは異なりますがエーモンから初心者に丁度いい電工ペンチとギボシ端子のセットが発売されています。
上記は国内有名工具メーカーKTCの電工ペンチです。一番使いやすい電工ペンチを購入するのが良いでしょう。
用途に応じたギボシパーツ
ギボシのパーツにも色々あります。上記画像は、通常よく目にするオスメスのギボシになります。ただ素材・形状違いなども含めいくつか種類があります。
上記の画像は、アースなどに使用するギボシです。サイズが多いのが解ります。
スピーカーに接続したりするのに使用する平型タイプのギボシパーツになります。このギボシも幅・厚さなどの種類があります。
ギボシについてはセットでまとめて購入しておくことをおすすめします。一般的なオスメスのギボシは、メーカーをあわせればフィッティングは問題ないでしょう。
ギボシ端子の正しい付け方
ここでは、ギボシ端子の正しい付け方を実際に作業しながら解説します。また注意点なども説明します。
配線を剥く作業
配線の被覆を剥きます。剥くと配線は広がっていることが多いと思います。少し配線をねじると、後の作業がしやすくなります。
色々な解説で、配線をねじると良くないという方もいらっしゃるようですが、今までねじる行為で問題が起きた経験はありません。
スリーブは、必ず忘れないようにしましょう。スリーブを入れ忘れてギボシを付けてしまった場合は、やり直しになります。
ギボシ端子の圧着手順(オス)
オスの端子を付ける場合は、被覆の剥がしが若干長くても大丈夫です。大事なのは、二か所圧着するのですが、一か所は生配線を圧着、もう一か所は、被覆ごと圧着することです。
最初に生配線側を圧着します。電光ペンチを使用して、適切なサイズ(一番小さい)の場所で圧着しましょう。
二か所目は、一番大きい場所で圧着しています。
上記の画像のように圧着できました。イメージですが、二か所ともハート型に圧着されていれば成功といえます。
ギボシ端子の圧着手順(メス)
メスのギボシ端子の場合は、生配線を余り長くしないことが重要です。上記画像でいうならば、緑色の縦線ぐらいまでです。長くしてしまうと、オスとの接合が出来なくなります。案外多いミスですので注意しましょう。
オスと同じように、生配線側から圧着し、その後被覆ごと圧着します。
DIY上級者のギボシ端子圧着方法は?
へへへっ、オレ様ってモテモテだから、ギボシ端子に半田付けだってやっちゃうんだぜ!
— ススガ全自動P (@sugn74) October 27, 2020
半田付けしてないやつダセぇぜ! pic.twitter.com/XpGnkUmw7v
DIYでも上級者になると、生配線部分の圧着場所に、半田付けを施します。より確実に接合できるのと、通電性がさらに良くなるという利点からです。
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ギボシ端子を付けるときの注意点
先程も少し触れましたが、生配線を圧着するはずなのに、被覆部分も圧着してしまうことや、生配線部分だけで2箇所とも圧着してしまうのは絶対にやめましょう。
スリーブをつけ忘れないこと
スリーブをつけ忘れてしまうと、やり直しになります。ショートの危険性を少なくするためにも、確実にスリーブを使いましょう。
スリーブを使うと、スッキリと格好良くも見えますね。
圧着工具を使用しない加工はダメ!
圧着工具が見当たらない、買っていないなどで、「ラジオペンチ」・「ニッパー」などでギボシを作る人がいるかもしれません。高確率で、ギボシと配線が抜けたりするでしょう。
工具には、それぞれベターな使用方法があります。電工ペンチは、必ず用意して作業を行いましょう。
ギボシ端子のオスメスの方向
一般的な接続用ギボシ端子は、オスメスがありますね。このオスメスには、電気の流れる方向で順番があります。
プラスからマイナスに電気は流れますが、プラス側をメスにする決まりになっています。これは、万が一オスメスのギボシ部分で外れた際にショートを防ぐためです。
今回は、ギボシの正しい付け方などを解説しました。使いやすい電工ペンチと用途に合ったギボシを用意するのが良いでしょう。