自動車整備士試験、2級ガソリンで出題されるトランスミッションのギア変速比やエンジンの回転速度、軸トルクから駆動輪の駆動力を求める計算問題の計算方法をご存知でしょうか?考え方・解き方を紹介するのでぜひ参考にしてください。
【自動車整備士試験】2級「駆動力計算問題」とは
自動車整備士試験2級ガソリンで出題される「駆動力計算問題」について解き方や計算方法を紹介します。まずは、自動車整備士試験2級ガソリンとはどのような問題なのか確認しておきましょう。
「駆動力計算問題」の概要
「駆動力計算問題」とは自動車整備士試験2級ガソリンで出題され、問題文で与えられたいくつかの値から必要なもののみを使って、駆動輪の駆動力を計算する問題です。
実際の問題では、エンジンの回転速度、エンジンの駆動トルク、トランスミッションの指定ギアの変速比、ファイナルギアの減速比、駆動輪の有効半径が与えられています。これらから必要な値のみを利用して計算します。
「駆動力計算問題」の出題頻度
自動車整備士試験2級ガソリンの「駆動力計算問題」の出題頻度を紹介します。「駆動力計算問題」は平成25年10月から令和2年10月までの試験において、平成26年10月、平成30年3月、令和1年10月、令和3年3月の試験で出題されています。
【自動車整備士試験】2級「駆動力計算問題」の解き方
自動車整備士試験2級ガソリンに出題される「駆動力計算問題」の解き方や考え方、計算方法について紹介します。
必要な値のみを使う
自動車整備士試験2級ガソリンの「駆動力計算問題」では、問題文と表で「エンジンの回転速度」、「エンジンの駆動トルク」、「トランスミッションの指定ギアの変速比」、「ファイナルギアの減速比」、「駆動輪の有効半径」が与えられます。
しかし、この中には問題を解くのに必要のない値も含まれています。「駆動力計算問題」で必要な値は「エンジンの駆動トルク」、「トランスミッションの指定ギアの変速比」、「ファイナルギアの減速比」、「駆動輪の有効半径」となります。
そのため、エンジンの回転速度は計算に利用しません。解き方に迷ったときには誤ってエンジンの回転速度を計算に利用しないようにすることが重要となってきます。
駆動力計算
必要な値が揃ったら後は単純な駆動力計算を行います。そのためにははじめに総減速比を求める必要があります。総減速比は「トランスミッションの指定ギアの変速比」と「ファイナルギアの減速比」をかけることで求めることができます。
実際に駆動輪へ伝わるトルクは、エンジンの駆動トルクに総減速比をかけたものになり、更に、駆動輪の駆動力は駆動輪へ伝わったトルクを駆動輪の有効半径で除したものになります。
[PR]車検の予約は楽天Car車検!楽天ポイントゲット!
【自動車整備士試験】2級「駆動力計算問題」の例題
実際に自動車整備士試験2級ガソリンに出題された「駆動力計算問題」を使って、「駆動力計算問題」を解いてみましょう。
実際に使う値
前述したように「駆動力計算問題」では問題で与えられている、「エンジンの回転速度」は使いません。
そのため、「エンジンの軸トルク 150N・m」と「第3速の変速比 1.340」、「ファイナルギアの減速比 4.300」、「駆動輪の有効半径 30cm」を利用します。
駆動力計算
はじめにこの自動車の総減速比を求めましょう。総減速比はギアの変速比とファイナルギアの減速比をかければ算出できるので、1.340(第3速の変速比) × 4.300(ファイナルギアの減速比) = 5.762 となります。
総減速比を算出できたら、駆動輪に伝わるトルクを計算します。駆動輪に伝わるトルクはエンジンの軸トルクに総減速比をかけたら算出されるので、150 × 5.762 = 864.3となります。この数字も選択肢にありますが、まだ駆動力は出ていません。
駆動力を出すには、駆動輪に伝わったトルクを駆動輪の有効半径で除さなければいけません。そのため、864.3 / 0.3を計算します。これで駆動力は2,881 Nとなります。