固着したボルト・ネジの外し方、折らないための対策

車の整備中に固着したボルト・ネジがあるとき、整備時間がとても長くかかってしまうと思うかもしれません。それでも折れてしまうよりは、固着の方が全然良いと考えます。本記事では、固着したボルト・ネジを外す方法折らないための対策について解説します。

目次

ボルト・ネジ固着の対策方法【上手な外し方】

ボルトやネジが固着したときは、どのような対処方法が考えられるでしょうか。

ボルト・ネジ固着の対策方法 ~その①~

浸透潤滑剤

一件ボルトやネジが緩んだとしても、固着している場合は回していくと折れてしまう事があります。それは、ネジ強度が固着よりも低いのでネジ頭だけ回るためです。

これは感覚問題でもありますが、一回ボルトやネジを回して「グニャ感」を感じた時は、かなりの確率でネジが折れてしまいます。

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まずボルトやネジにタップリ潤滑剤を塗布し、その後「緩めたり締めたり」しながら外していくと良いでしょう。潤滑剤は、なるべく浸透性の高いものをチョイスしましょう。ボルトやネジを折らないための第一対策です。

ボルト・ネジ固着の対策方法 ~その②~

バーナー

ボルトやネジが鉄部で接合している場合は、バーナーで焙ってあげることで折らずに外せることが多いでしょう。

これは、「ネジの焼き戻し」と言います。固着は、サビや腐食によって起こります。これに熱(真っ赤になるまで)を加えて、元々の状態に戻すことを焼き戻しといいます。例えばマフラー接合部やフレームなどの広い空間での固着にとても有効です。

昔から鍛冶屋さんなどでも行われた方法なので、鉄部同士であれば、かなりの確率で固着ボルト・ネジを外せると考えます。焼き戻しの際にも、ボルトやネジに耐熱性の潤滑油を吹き付けながら行うことで、比較的焼き戻しが楽になります。

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もしマフラーなど太めのボルトやネジの場合は、真っ赤になったボルトやネジに水を掛けることで、焼き戻しが早いので試してみてください。

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ボルト・ネジが固着するのは?

ボルトやネジが固着するのは、どうしてなのでしょうか?

ボルトやネジが鉄製だと経年経過でサビ→固着

ボルトやネジの多くは、鉄でできています。もちろんステンレスなどの方がサビづらいですが、コストの関係や整備性のことも考えて鉄製がチョイスされています。

ボルトやネジを止める素材も鉄という事は、かりに密着していたとしても経年経過でサビや腐食が発生し、固着してしまいます。それは、水分や空気が浸透していくからです。

ボルトやネジは、水分と空気が多いほどサビ→固着

鉄製のボルトやネジは、サビるということは解ったと思います。そしてサビは、水分が多く、空気に触れるところで多く発生します

そのため内装のボルトやネジよりも、外側フロア下(ライト周り、バンパー回り、マフラー、足回り、フレーム)のボルトやネジのサビがひどくなるわけです。

日本は、海に囲まれています。そして温泉も多くあります。こういった地域の車は、サビによる腐食が多く発生します。こういった地域の整備工場では、日々サビによるボルトやネジの固着と戦っていることでしょう。

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ボルトやネジが固着したときの対策【外し方の注意】

ボルトやネジが固着してしまっているときは、どのようなことに注意したら良いでしょうか。

無理やり回して折らないことが大事

先述しましたが、まずは無理やり回して「ぽきっ」と折らないことが大切です。折れてしまうと、折らないで外れた時よりも数倍の時間がかかってしまいます。

折らないで作業するためには、まずは折れそうという感覚を身に着ける必要があります。この感覚は、素人である筆者にとっても凄く難しい作業です。それでも何となく感覚が身についてきます。

もしこのボルトやネジは、大丈夫と思ったとしても、先程説明した緩めて締めてを繰り返すことで、折れてしまうことを防げるでしょう。

前もって外すボルトやネジにタップリ潤滑スプレーを塗布

折れそうと感じた時は、まず潤滑油をタップリ吹き付けて、場合によっては、数時間〜1日待ってから作業すると良いでしょう。

プロの方は、「この部分のボルトやネジが固着しているだろう」と判断し、作業する前日に潤滑油を塗布している人もいるくらいです。

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この記事を書いた人

北の大地から、車に関する記事執筆をしている40代の1児のパパ。趣味と特技は、車整備とバスケットボール(プレイヤー)を時間の許す限りする事です。
なるべくわかりやすい執筆をするのを心がけております。

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