雨の日や寒い季節になると、突然ファンベルトが「キュルキュル」と鳴くことがあります。それは、張り調整や交換が必要な合図なのかもしれませんね。本記事では、ワゴンR MH21Sのファンベルトの役割や交換方法、ポイントなどについて解説してみます。
【ワゴンR MH21S】「ファンベルト」役割・交換方法 ~役割~
ここでは、ファンベルトの役割などについて解説します。
そもそもファンベルトって?
ファンベルトって、なぜファンと付いているのでしょうか?元々は、ラジエターファンを回すことからファンベルトと言われています。今では、電動式ファンが多くなっているので、ファンを回すためにベルトを介すことが少なくなったと思います。
現在では、オルタネーターやウォーターポンプ、パワステポンプ、エアコンコンデンサーなどをクランクプーリーを介して回すベルトを、昔からの名残りでファンベルトと呼んでいます。
ファンベルトが緩んだり切れると!?
ファンベルトの中には、先程お話ししたオルタネーターやウォーターポンプなどを一本のベルトで回していたり、複数の装備をベルト一本で担ったりしています。
オルタネーターのベルトが切れると、電気が供給されなくなりエンストになりますし、ウォーターポンプの場合は、エンジンブローになってしまう可能性があります。
また緩んでしまうと、ベルトを介している補器類の効率が落ちたり、「キュルキュル」などと異音が発生したりします。
【ワゴンR MH21S】「ファンベルト」役割・交換方法 ~交換方法~
ここでは、ワゴンR MH21Sのファンベルト交換をしていきます。
同モデルは、2本のファンベルトを使用しています。
ファンベルトの外し方
まずは、ジャッキアップしてウマをかけて下から作業できる空間を確保しましょう。ナンバーを外すと、バンパーに大きな空間が空いています。そこからエアコンコンプレッサーのベルトを外す準備ができます。
最初に、コンプレッサー下側の12㎜のボルトを2本緩めておきます。
次にバンパーの空いた部分から、12㎜のテンショナー固定ボルトを1本緩めます。それが終われば、エアコンコンプレッサーが動かせますので、ベルトを外す事ができます。
上記動画は、コンプレッサーを動かした状態です。
次に、内側に敷設されているオルタネーター側のベルトを外します。まずは、ボンネット内からアジャスター固定ボルト12㎜を緩めてあげます。
フロア下側から、14㎜のボルトで止まっているオルタネーター固定ボルトを緩めてしまいます。
その後上記画像上部のアジャスター12㎜を緩めてあげると、オルタネーターが動いてくれますのでベルトを外せます。
ファンベルトの取り付け方
基本的には、外した時と逆の手順でベルトを取り付けてあげれば問題なく作業ができるでしょう。
このワゴンR MH21Sのエアコン側のベルトは、バールなどでテンションをかけてアジャスターボルトを締め付ける方式なのが注意点でしょう。
オルタネーター側は、アジャスターを締めてあげればベルトが張ってきますので、張り具合を見ながら調整しましょう。
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【ワゴンR MH21S】「ファンベルト」役割・交換方法 ~ポイント~
ここでは、ワゴンR MH21Sのファンベルト交換でのポイントなどについて解説します。
ファンベルトの張り調整は結構シビアな作業
じつは、ファンベルトの張り調整は、案外難しいと思っています。熟練した整備の方でもミスすることがあるといえます。それは、交換したのに「キュルキュル」鳴ってしまうという現象などです。
整備情報を確認すると、しっかりと張り調整のたわみ量が記載されています。その記載に合致するようにベルトを張り調整してあげるのは、手作業では難しいかもしれません。しかも新品ベルトは、後々少し伸びます。
こういったときには、張り調整を見るゲージがあると便利かもしれません。
ファンベルトは定期調整・定期交換パーツ
ファンベルトは、基本的に適時張り調整をし、適時に交換するというパーツです。今回購入したベルトメーカーでも35000㎞で交換することを推奨しています。
ファンベルトの通り方を作図すると迷わない
ファンベルトは、場合によっては取り回しが難しい車種もあります。間違わないように、最初にベルトの通し方を作図しておくと良いでしょう。