ハイブリッド車には、補機用バッテリーと駆動用バッテリーが搭載されています。この駆動用バッテリーの寿命は、一体どのくらいなのでしょうか?本記事では、駆動用バッテリーの寿命などについて解説していきます。
【ハイブリッド車】「駆動用バッテリー」の寿命 ~役割~
ここでは、補機バッテリーと駆動用バッテリーの役割について解説していきます。
ハイブリッド車には補機バッテリーが搭載されている
補機バッテリーは、システムを起動したり、エアコン、オーディオなどの稼働に必要な電力を供給するために装備されています。補機バッテリーはガソリン車と同様に12Vのバッテリーが使用されており、定期的な交換が必要なバッテリーです。
ハイブリッド車の補機バッテリーは、エンジンルーム、トランクルーム、リアシート下などに設置してあるモデルが多いです。
ハイブリッド車には駆動用バッテリーが搭載されいる
駆動用バッテリーは、ハイブリッドシステム(駆動系モーター等)を稼働させるために蓄電・放電するバッテリーです。リチウムイオンバッテリーが採用されている事が一般的です。
この駆動用バッテリーは、ハイブリッドシステムの稼働に必要不可欠であり、ある程度の大きさがあるので、リアシート下側のフレーム内に収納されている車種が多いです。
【ハイブリッド車】「駆動用バッテリー」の寿命 ~交換頻度~
駆動用バッテリーの寿命とは、どのくらいなのでしょうか?また、交換頻度は多いものなのでしょうか?
実は正確な交換時期は解らないのが現状
メーカーの保証状況を見てみると、駆動用バッテリーは新車登録から5年または10万キロとしている所が多い状況でした。この駆動用バッテリーの持ち具合は、使用方法などによっても大きく左右されるため、正確に「いつ交換」という目安が難しいのも現状です。
走行距離で言うと15万キロは持つというのが印象
使用年数というよりは、走行距離で15万キロほどは問題なく使用できるケースが多いと考えます。ただし、15万キロといっても20~25年で15万キロという意味ではなく、10年〜13年で15万キロというイメージで考えて貰えればと思います。
なぜならリチウムイオン電池を使用している駆動バッテリーは、十分な充電が行われないまま使用することで劣化速度が速まる性質があるからです。トヨタでは、長時間乗らないことで完全放電してしまう可能性があるので、30分又は16㎞以上走行するようにしてほしい(2か月位の間で)と注釈されています。
乗らないことによって、バッテリー放電や劣化が促進されてしまうといえます。
[PR]車検の予約は楽天Car車検!楽天ポイントゲット!
【ハイブリッド車】「駆動用バッテリー」の寿命 ~長寿命法~
ここでは、高価な駆動用バッテリーを長寿命にする方法を解説していきます。
リチウムイオン電池の仕組みを知って充電をしっかり行う
リチウムイオンバッテリーは、昔のバッテリーとは違い、減った分だけ充電した方が劣化し辛い仕組みとなっています。
例でいうと、昔の携帯電話ではバッテリーが無くなったら充電しましょうとなっていましたが、今のスマホはリチウムイオン電池なので、少し減ったら充電しましょうとなっています。
ハイブリッド車は、実際に走行しながらエンジンからの発電や回生ブレーキエネルギーなどでリチウムイオン電池を充電する仕組みです。適度な時間走行することで、駆動用バッテリーが十分に充電され、寿命を長くすることに繋がるでしょう。
一番良くないのが、たまに短い時間運転すること
ハイブリッド車の特徴は、エンジンとモーターを組み合わせることで、環境や燃費性能が優れている点です。お財布も世界環境もエコなシステムだといえます。とはいえ、週末数キロの買い物しかしないというのは、駆動用バッテリーへの負担が大きくなるといえます。
短い距離、短時間運転し続けることは、駆動用バッテリーへの負担がかなり大きくなるので、出来れば連続で1時間くらいの運転などを定期的にすると駆動用バッテリーが長寿命になるでしょう。