【エアコン】「ゲージマニホールド」の故障診断目安を解説

車のエアコン診断といえば、「ゲージマニホールド」を使った圧力確認を伴う故障診断です。本記事では、車のエアコンにゲージマニホールドを接続した際に、ゲージマニホールドが指示する高圧側・低圧側の圧力から故障診断する時の目安を解説します。

目次

【エアコン】「ゲージマニホールド」の故障診断目安を解説 ~正常時目安~

正常なエアコンサイクル

車のエアコンにゲージマニホールドを接続したら、まずは条件を合わせた時の低圧側と高圧側の圧力を確認しましょう

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なお、本記事で目安として紹介する正常目安圧力や以上目安圧力は、実際の整備作業から傾向としてまとめたものとなります。

条件

条件は下記に合わせます。多少、回転数を上げる必要があるので2人での作業がおすすめです。

  • エアコン MAXクール(最低温度)、風量最大、内気循環、吹き出し口 FACE
  • エンジン 暖気後、1500 ~ 2000min/r

正常時圧力目安

正常時の圧力

ゲージマニホールドを接続して、前述の条件に合わせた時のゲージマニホールドの低圧側・高圧側が示す圧力を読み取ります。正常なエアコンシステム上での圧力は下記が目安です。ただし、メーカー・車種によって異なる場合があるので修理書などを確認しましょう。

  • 低圧側:0.15 ~ 0.25Mpa
  • 高圧側:1.35 ~ 1.55Mpa

【エアコン】「ゲージマニホールド」の故障診断目安を解説 ~異常時目安~

異常なエアコンサイクル

ゲージマニホールドが示す値が、基準値を外れていたときに考えられる原因や症状について解説します。なお、これは整備実績の傾向をまとめたものとなります。実際にはその他の部分が異常の可能性もあります。

低圧側:低い 高圧側:低い

低圧側・高圧側ともに低い

低圧側、高圧側どちらも既定値よりも圧力が低く、エアコンの冷えが悪い場合について解説します。

なお、サイトグラスがある場合には気泡が連続して見える・もしくは全く見えない状態です。

想定される原因

エアコンガスが漏れたコンデンサ

エアコンガスの不足が原因として考えられます。また、エアコンガスが不足する原因として、エアコンガスが漏れている可能性があるのでエアコンガスの漏れがないかを確認しましょう。

エアコンガスの漏れがある場合には、該当箇所の修理・交換を行ってからエアコンガスを補充します。特に、エアコンガス不足が深刻な場合は、サイトグラスで気泡どころから何も流れないこともあります。

低圧側:高い 高圧側:高い

低圧側・高圧側ともに高い

低圧側、高圧側どちらも既定値よりも圧力が高い状態です。

エアコンの冷えが悪く、サイトグラスに気泡が見えない

コンデンサの不良によりエアコンガスの冷却が正常に行えていないことや、エアコンガスが入りすぎていることが考えられます。最近、冷え具合が悪いと言われて、この症状のときには直近でエアコンガス補充等を行っていないかを確認しましょう。

また、コンデンサのフィンが非常に汚れていたり、電動ファンが動いていなかったりするとコンデンサでエアコンガスの正常な冷却が行われないためこの症状になります。もしくは、圧力が異常な場合には最悪コンプレッサーが異常な可能性も出てきます。

低圧側配管がぬるい、サイトグラスに気泡がある場合

低圧側・高圧側どちらも圧力が高く、通常冷たくなるはずの低圧側の配管がぬるく、サイトグラスに気泡がある場合について解説します。

このようなときは、エアコンシステム内に空気が混入してしまっている可能性があります。一度、しっかりと真空引きをしてガスを入れ直してみましょう。

低圧側配管に霜がはっている場合

低圧側・高圧側どちらも圧力が高く、低圧側配管は霜がはるような状態になっている場合には、エキスパンションバルブが異常の可能性があります。

低圧側:高い 高圧側:低い

低圧側が高く、高圧側が低い

ゲージマニホールドの低圧側が基準値よりも高い圧力、高圧側が低い圧力を示しており、エアコンをオフにするとすぐに低圧側・高圧側が同じ位の圧力になる場合について解説します。

想定される原因

コンプレッサが故障していることが考えられます。コンプレッサが故障した場合、正常な圧力でエアコンガスを吸入したり吐出できないためこのような現象になります。

低圧側:徐々に下がっていき負圧になる 高圧側:徐々に下がっていき低くなる

低圧側・高圧側ともに徐々に下がる

ゲージマニホールドを繋いで少し回転数を上げていると低圧側の圧力が下がっていき負圧になり、高圧側は負圧にはならないものの基準値より低くなる場合の現象について解説します。

想定される原因1

このようなときには、エアコンシステム内に水分が混入した可能性や、コンデンサと一体になっているレシーバのドライヤが異常となっていることが考えられます。まずは、真空引きをしっかりと行って様子を見て、ダメであればドライヤが原因と考えられます。

想定される原因2

エアコンシステム内のコンデンサやエキスパンションバルブにつまりが生じた場合も、ゲージマニホールドは今回のような動きを見せます。この場合にも、一度真空引きを行って様子を見てみましょう。

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【エアコン】「ゲージマニホールド」の故障診断目安を解説 ~ポイント~

エアコン故障診断のポイント

車のエアコンの故障診断でゲージマニホールドを使用する際の圧力の目安について解説しました。実際に故障診断を行う際に、注意してほしいポイントを紹介します。

とりあえずエアコンガス補充はNG

とりあえずガス補充

エアコンの効きが悪いという故障診断でとりあえず、エアコンガスを補充してみるというのは辞めましょう。エアコンシステムに問題がある車で、とりあえずエアコンガスを補充してしまうと一時的にガス量などが既定値となり症状がでなくなってしまう場合があります

症状が出なくなってしまうと故障診断の難易度がグンと上がってしまいます。漏れを見つけた等原因がわかった上で、エアコンガス補充を行うことについては問題ありませんがとりあえずの補充はおすすめしません。

古い車のエアコン修理

過走行車は注意

古い車や過走行車で不具合部品を見つけたとしても、修理や修理提案は慎重に行うようにしましょう。

例えば、コンプレッサの調子が悪いということで、コンプレッサだけを新品(リビルド)に交換すると元気になったコンプレッサが正常な圧を作って、古いコンプレッサの弱い圧でなんとか保っていた別の部品を破損する可能性もあります。

古い車・過走行車でエアコン修理を行う場合には、このようなリスクもしっかりと考慮して説明を行うようにしましょう。

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この記事を書いた人

北陸の中心、石川県金沢市から車、ITに関するお役立ち情報を発信しています。

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