昨今は、ダウンサイジングターボの時代といえます。10年くらい前までは、大排気量ノンターボというモデルが多かったのに対し、現在主流になっているのは小排気量ターボです。では、そのターボのメリット・デメリットとはなんでしょうか?本記事で解説してみます。
【ターボ車】メリットとは?
ターボのメリットと言えば、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ターボ車はキビキビ走行できる
ターボ車は、強制的に空気をエンジンに送り込むことで、エンジン稼働をより強力にします。そのためアクセルオンでノンターボとは違う加速感が得られます。
最近のターボモデルは、低回転からでも加給圧が掛かる仕組みになっているので、停止状態からでもキビキビと走行してくれます。
ターボ車は峠や高速で差が出る
たとえば軽自動車のターボとノンターボで比較してみます。そもそも軽自動車は、ターボもノンターボも660㏄の排気量です。
峠の登り坂や、高速道路の合流、追い越しなどでは、ノンターボ走行がかなり厳しい状況になります。それは、エンジン回転に対してフラットに加速する特性があるからです。
一方ターボ車の場合は、加給によって一気に加速する特性があるので、こういった場面でも比較的楽に加速してくれます。
ターボ車は小排気量でもノンターボ同等の出力が出る
最初に少し触れましたが、現在ではダウンサイジングターボという小排気量にターボを組み合わせたモデルが多くなっています。
例を挙げてみます。
2020年まで製造・販売されていたレガシーアウトバック(型式4BA-BS9)は、2.5Lのノンターボモデルです。最高出力は175psで、トルクは24.0kg・mとなっています。
2021年から製造・販売されている4BA-BT5型の現行レガシーアウトバックは、1.8Lターボエンジンです。最高出力は177psで、トルクは30.6kg・mとなっています。
このことから見ても、2500㏄の自動車税と1800㏄の自動車税の方が安いですし、ターボによる力がノンターボよりもかなり大きいことがうかがえます。
このため近年では、エンジン排気量を小さくしターボを搭載するシステムが主流になりつつあると考えます。
【ターボ車】デメリットとは?
ターボ搭載によるデメリットには、どのような事があるのでしょうか?
ターボ車は燃費が悪い
「ターボ車は燃費が悪い」というのは、少し語弊があるのですが、ドライバーのアクセル開度がノンターボよりも多くなるというのが燃費悪化の第一原因といえます。
ターボは、加給圧によって強制的に空気を送り込みます。空気だけではなく、燃料もノンターボよりも多く送り込むことになります。ターボが効いている状態では、燃費ダウンするといえます。
ターボ車は車両価格が高い
ターボ車は、ノンターボよりもパーツ構成数が多い車です。それだけでなく、ノンターボよりもシステムが少し複雑になっています。車両価格はターボの方が高くなっているのが実情です。
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【ターボ車】の一般的な故障問題点とは?
ターボ車は、ノンターボモデルと比べて一般的にどの様な不具合などが多いと言えるのでしょうか?
ターボ車の耐久性はノンターボより劣る
ターボ装置は、熱い排気熱と比較的冷たい吸気熱を一手に引き受けています。そのため使用距離数などによって劣化・故障します。
ノンターボでは発生しないターボ不具合が、ターボ故障として起こるといえます。ターボ故障は、オイル管理などによっても様々ですが、8万キロ前後で故障している車も見かけます。
ターボシステムが不具合を起こすと
ターボシステムに不具合が発生すると、顕著な加速不良、異音発生、最悪の場合は、エンジンブローになるケースもあります。
ターボから送り込まれた空気は、エンジンシリンダー内に運ばれます。しかも高速な状態で吸気されます。ターボ内部パーツが、破損してしまうとエンジン内部まで運ばれる可能性が高いといえます。