ホンダと言えば、「VTEC」という印象があるのではないでしょうか?あまり車に詳しくない方でも、「VTEC」という言葉だけは知っているかもしれません。では、その「VTEC」とはいったい何なんでしょうか?本記事では、「VTEC」について解説してみます。
【ホンダ】「VTEC」とは?有るのと無いのでは?
ホンダ「VTEC」が装備されているのといないのとでは、何が違うのでしょうか?
【ホンダ】「VTEC」が無いと
1980年代のホンダでは、ほぼ全てのエンジンに「VTEC」は装備されていません。もちろん完成していなかったからです。
それまでのホンダエンジンは、高回転向きと低回転向きのエンジンという2パターンに分かれていたといえます。どうしても低回転から高回転まで気持ちよく回るエンジンが作れませんでした(他メーカーも同様でした)。
【ホンダ】「VTEC」が有ると
ホンダが、「VTEC」を開発したのには、2つの理由があります。
- とにかく高出力で高回転まで綺麗に回るエンジン
- 省燃費性を追求したエンジン
現在の「VTEC」では、上記の両方を満たしたエンジンも登場しています。例を挙げるとステップワゴンが良いと思います。ミニバンですが、1.5LのVTECターボエンジンが搭載されています。
「VTEC」が搭載されたことで、高効率で高出力なエンジンを開発できるようになったといえます。
ホンダが、「VTEC」の開発に成功したことで、他メーカーも違う方式ではありますが、バルブ開閉時間を可変できる装置を開発していきました。
【ホンダ】「VTEC」とは一体なに?簡単構造解説
ホンダ「VTEC」の構造を出来るだけわかりやすく解説してみます。
「VTEC」は二種類のカムがリフトすることで稼働!
ホンダの「VTEC」は、二種類のカムが油圧で作動する仕組みです。エンジン回転が上がると、真ん中のカムが共回りしバルブの開く量が増え、混合気が多く入る仕組みです。
エンジン回転が増すと、油圧が上がる特性を活かしているのがホンダ技術であると感じます。
「VTEC」のメリットとは?
VTECエンジンのメリットは、綺麗に高回転まで回るエンジンが生産できることになります。とにかく高出力を出す事が可能になる点と、車格よりワンクラス小さいエンジンでもストレスのない車に仕上がると云う事です。
[PR]車検の予約は楽天Car車検!楽天ポイントゲット!
「VTEC」搭載モデルって?
「VTEC」搭載モデルには、どの様な車があるのでしょうか?
シビック タイプR
タイプR専用に開発された2.0L VTECターボエンジンは、330PSという高出力に42.8kgf・mのトルクとなっています。現在のホンダで、最高峰となるVTECエンジンであると考えます。
高出力タイプだけでなく高効率なエンジンとして、ホンダでは軽のNシリーズなどにも「VTEC」は採用されています。ホンダの新車には、ほぼ「VTEC」が搭載されていると考えてよいでしょう。
VTEC初採用のインテグラ
ホンダでは、1989年に発売開始になったインテグラから「VTEC」が採用されています。発売当時では、高回転・高出力型のエンジンだけでした。
時代が進むにつれて、吸排気の両方で「VTEC」が採用され、DOHCエンジンだけでなく、SOHCエンジンにも装備されました。
このころから低燃費型にシフトした「VTEC」と、高出力型にシフトした「VTEC」の2つの系統が出来上がりました。
現代では、両方を兼ね備え、さらにコンピューター制御も精密に行うことで、省燃費性能と高出力を両立させたエンジンが主流となっています。
ホンダ以外のメーカーでは、VVT-iといったバルブの開閉時間を長短にした機構の採用が多いといえます。VTEC=ホンダと言われるの理由が解りますね。