皆さんの中には、「トヨタVVT-i」という言葉を聞いた方もいるのではないでしょうか?「VVT-i」という言葉を聞いたことがあっても、その機構や役目などをしっかり把握している方は少ないかもしれません。本記事では、できるだけ解りやすく「トヨタVVT-i」について説明します。
【トヨタ】「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」の有り無しの違い
そもそもトヨタ「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」が、有るのと無いのとでは何が違うのでしょうか?
VVT-i(可変バルブタイミング機構)がない車は?
筆者の記憶が正しければ、1990年代初めのカローラシリーズからトヨタVVT-iが採用され始めていたと思います。
ということは、それ以前のトヨタ車には装備されていません。では、VVT-iの装備されていない車はどういう特性の車であったのでしょうか?
昔のエンジン(トヨタでは1990年代以前)では、低回転型エンジンと高回転型エンジンの大きく分けて二種類のエンジンという設計製造でした。他のメーカーも同様だと考えます。
どうしてなのかというと、エンジン回転数が増えた際、燃料と空気の混合気が回転数によって大きく変化できなかったからです。
そのためどうしても設計の段階から、低回転向きエンジン・高回転向きエンジンにシフトした規格になっていました。
VVT-i(可変バルブタイミング機構)が付いていると!
簡単にいうと、VVT-i(可変バルブタイミング機構)がついた事によって、低回転から高回転までの出力特性の両方を活かせるようになったと云う事です。
細かい仕組みは後程説明しますが、トヨタVVT-iでは、カムシャフトを介して混合気を送り込むバルブを開く時間を低回転から高回転まで変えられる仕組みです。
それも初期のVVTとは違い、VVT-iはコンピューター制御によって、より細かく制御されています。
【トヨタ】「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」の仕組み
トヨタ「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」の仕組みを解説していきます。
VVT-iはカムシャフトプーリー側で稼働している
トヨタ「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」は、カムシャフトのプーリー側に取り付けられている装置です。
カムシャフトの回転するタイミングが、エンジン回転数によって変化するということです。これにより、バルブの開く時間が回転数によって長くなったり、規定時間になったりしています。
燃料と空気の混合気が、回転数によって調整できる分、より低回転から高回転まで綺麗に回るエンジンとなります。
VVT-i単体の仕組みを簡単解説
カムシャフトは、タイミングチェーン(ベルト)で稼働しています。タイミングチェーンの近くにVVT-i機構が取り付けられています。VVT-i機構は、油圧によって作動する仕組みです。
油圧によって装置が稼働することで、バルブの開閉時間(オーバーラップ)を連続的に調整できます。しかもVVT-iでは、コンピューター制御されますので、より精密に開閉を制御できるようになっています。
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【トヨタ】「VVT-i(可変バルブタイミング機構)」を採用したモデル
トヨタでは、VVT-iを採用した車にはどのようなモデルがあるのでしょうか?
VVT-i(可変バルブタイミング機構)を初めて搭載したのは1995クラウン
初めてVVT-i(可変バルブタイミング機構)を搭載したモデルは、1995年発売のクラウンでした。搭載エンジンは、2JZ-GEとなっています。「いつかはクラウン」という当時では高級車であるセダンモデルに搭載されました。
ヤリスHV・ヤリスガソリン車
現在では、小型車であるヤリスHVやヤリスガソリン車でもVVT-iは搭載されています。VVT-iは、車両価格の大小に関わらず採用されていることがうかがえます。
ヴォクシーHV・ヴォクシーガソリン車
ミニバンであるヴォクシーにもVVT-i機構が装備されています。近年のトヨタモデルであれば、この機構が付いていないエンジンは少ないと考えられます。