皆さんは、車のバンパーなどを傷つけてしまったりした時、どのように直していますか?一般的には、板金したり新しい物に交換したりすると思います。筆者は、折角直すのであれば、どうにかしてDIYできないかと考えました。今回は、DIYでも作業できるのかと言う実践作業を検証してみます。
バンパーをDIY塗装しようと思った理由
筆者が、「DIY塗装をどうにかできないのか」と思った理由を下に記載します。
豪雪地帯の道路環境は、かなり酷い道だった
筆者の住んでいる地域は、指折りの豪雪地帯です。ただ大雪が降ってもしっかり除雪されることで、車の走行には支障がない状況です。
今シーズンは、非常事態と言うほどの雪が降り、除雪体制が全く機能していなかったようです。そのため駐車場の前も上記画像のように凸凹(深さ20㎝以上)の状況が3週間続きました。
この状況は、筆者在住地域以外の各所で起きていたようです。そのため筆者の車も凸凹を通過するしかなく、雪解けした春にはバンパー周りは酷い状態になっていました。
バンパー補修・塗装をプロに頼むと??万円に
そこで、バンパー周りを綺麗にするために色々考えました。
- 新品バンパーを購入し、交換修理する方法:20年以上前の車のためバンパー自体が欠品
- 板金塗装屋さんにお願いし、バンパーを一周塗ってもらう修理:12万円くらいかかる
こういった理由から、「DIYで何とか塗装できないのか」と考えました。そこで大先輩(塗装歴30年)に相談しました。すると3日間の塗装修行と言う形で、DIYしてみないかという話を頂きました。
バンパー塗装をDIYで挑戦! ~下地作り~
板金塗装する際の重要要素に、下地作りがあります。大先輩曰く、下地作りに75%の力を費やすと話していました。
今回お世話になった親方の話では、下地が肝心
板金塗装をする上で重要なのは、全て下地作りにあるという事です。マスキングを施し、塗るバンパー部分に下地処理を施していきます。
下地作りの手順
まずは、塗装を施さない所には、しっかりとマスキングします。この作業を雑にすると仕上がりが素人以下になるようです。
#240番のペーパーでクリア層と塗装を剥離していきます。場合によっては#180番でも構わないようです。
平らな面だけを上記のようなツールを使用して作業すると、かなり効率が良くなります。曲面などには、絶対に機械を入れないようにします。
下地作りの基本が終了したら、塗装までの下敷きとして、フロアにシートを敷いていきます。塗料は、かなり広範囲に飛び散ります。
ブルーシートなどでも大丈夫です。
車を元に戻します。一旦外に出すときは、雨などの当たらないようにしましょう。
塗装が飛び散らないように、マスキング作業を行っていきます。
新聞紙や上記商品などを活用して丁寧に仕上げます。
一旦、下地作りした部分をガソリンで拭き取り空ぶきし、シリコンオフで拭き取り空ぶきして脱脂します。この時、指などで触れないようにします。油は厳禁となります。
サーフェイサーをスプレーガンで吹いていきます。
- 一液サーフェイサー:12時間乾燥度に磨き、足付け作業有
- 二液サーフェイサー:12時間乾燥後そのまま塗装に入れる
今回は、一液サーフェイサーを使用しました。そのため乾燥後#320番のペーパーで磨き作業をしました。大先輩曰く、一往復位の軽い磨き作業にすることが重要と言っていました。
磨き・足付け作業後、ガソリンとシリコンオフで拭き取り、空ぶき作業をします。
筆者は撮影し忘れたのですが、純正フロントリップの2分割部分が破損していました。この部分も綺麗に板金しました。
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バンパー塗装をDIYで挑戦! ~塗装編~
下地作りができたので、塗装作業に入ります。ここでは、塗装作業の注意点なども解説します。
純正シルバー塗装する
純正調合された塗料を2L程購入していました。しかしながら予想通り純正塗料は、明るすぎると感じました。ここから黒や赤を足しながら、純正に近い色になるまで合わせていきます。ただDIYでは、ピッタリ合わせるのは難しいと考えます。
大先輩は、30年以上の塗装経験があります。一般的には、二液のウレタン塗料には、ウレタン塗料・シンナー・硬化剤を配合します。ただ大先輩の話では、硬化剤の意味がないとのことです。
そのため今回は、大先輩の指示通り硬化剤なしで塗装していきます。3回塗りで上記のような塗装に仕上がりました。
クリア塗装する
クリア塗装は、シルバー塗装後2時間ほど乾燥させてから作業しています。クリア塗装は、全工程で3回行っています。こちらも大先輩曰くなのですが、一回目、二回目は、クリアに硬化剤だけを入れて塗装します。
三回目は、クリアと硬化剤の他に、シンナーを気持ちだけ入れて塗装すると非常に深みのある艶が出るとのことでした。
クリアを塗った段階で、2日目の夕方4時頃でした。そこから翌朝まではしっかり乾燥させます。この工程を短縮すると、マスキングを剥がすときに塗料も剥がれてくる可能性が高くなるとのことです。
翌朝(3日目の朝)、マスキングなどを上から剥がしていきます。綺麗に仕上がっているようです。目検討で合わせた調色もピッタリ合っている気がしませんか?
DIYで塗装するのは可能なのか?
では、3日間のDIY板金作業を経て、実際にDIY作業することが可能なのかを検証していきます。上記画像にもあるように、DIYで作業したら、ブラックからシルバーへの変更も出来ちゃいます。
DIYでも作業可能!だが・・・
筆者的には、一定の条件があればDIY作業も可能であるという結論になりました。
- 経年劣化している塗装の場合は、スプレー缶だと調色出来ないため、色が合わない可能性がありますが、DIY作業は可能でしょう。
- 外でDIY作業すると、かなりの確率で失敗するので、できるだけ屋内の広いスペースで作業すると良いでしょう。
- 下地作りは、非常に重要な行程です。ここの作業の良し悪しが塗装の良し悪しになるでしょう。
DIYでも揃えるツールは、揃えよう!
DIYで作業するにしても、必要なツールを用意して行う方が良いと感じました。
- ガソリンやシリコンオフは、1Lほど用意する(バンパーを一周塗装の場合)
- マスキングテープは、幅が狭い・広いなど複数用意する
- 足付け機械は、広い面積を行う場合は購入しておくと便利