ワゴンR

インジェクターの交換方法を画像つきで解説

突然車が止まってしまったり、エンジンの掛かりが悪かったりしたら、焦ってしまいますよね。ここでは、エンジンが掛かりづらい時や途中で何だか調子がおかしいと思ったときに、インジェクターが原因かもしれないという話を、インジェクター交換しながら解説します。

インジェクター交換をした車紹介&故障診断

ワゴンR

今回整備が必要になった車を少し紹介します。平成17年式 スズキ ワゴンR K6Aノンターボ。走行距離 約160,000㎞です。

所有者は、「赤」が好きという事で購入したとのことです。実際に15年以上前のモデルになりますので、所々色褪せやサビなどが発生しています。マフラー交換や車高調などは、購入後交換しているようです。

不調症状から原因を推察

ここでは、不調症状からどのような故障があるのかを推察していきます。「修理は推理」という言葉があります。推理するために、所有者さんから具体的な情報を聞いていきます。

不調症状

下記が所有者様から聞いた情報です。

  • エンジンの始動性が悪い(ここ数か月で悪化しているとのこと)
  • 30㎞/hしか加速しない状況まで悪化
  • エンストしてしまうことがある

車のエンジン稼働で一番大事なことは、「適切な空気、適切な燃料、適切な点火」です。この車は、令和元年11月には、プラグとダイレクトイグニッションコイルの交換がされていましたので、点火系は、とりあえず問題ないと考え後回しにします。

エアクリーナーを外して試験稼働しても、不調症状が改善しなかったということで、燃料系統を疑うことにしました。

推理から不具合箇所特定へ

さらに車の所有者様からの情報などをもとに、不具合箇所を特定します。

追加の情報ゲット!

所有者さんから、有力な情報が入りました。「数か月前に頂いた燃料があり、それを使用してたら(多分悪い燃料100L以上)、燃料フィルターが詰まって交換したよ」とのことです。

インジェクターの目詰まりの可能性が高くなりました。

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インジェクター交換手順を作業しながら解説

工具

ここでは、インジェクターの「目詰まり」や「故障」を交換作業しながら説明していきます。インジェクターは、目詰まりや動作不良を起こしやすいパーツです。

インジェクターの位置をチェックし、アクセスできるまで部品を外す

ワゴンRエンジンルーム

まずは、インジェクターの位置を確認します。ほとんどの車は、スロットルボディの下あたりについています。3気筒なら3個、4気筒なら4個というように、気筒数分インジェクターがあると考えましょう。

インジェクターを外せる環境になるまで、ホース類、センサー類、パーツ類を外していきます。バッテリーのマイナス端子は、最初に外しましょう

センサー類

どのパーツをどのように外したのかを後で解るように。写真に撮ったり、マジックでマークしたりすることが重要です。

上の画像でも、紛らわしいコネクターはミスしないようにマークしておきました。DIYで作業する際は、外すときよりも戻すときのことを考えましょう。

インジェクターが見えるまでパーツを外したエンジンルーム

インジェクターを取り外せる状態まで、周辺パーツ取り外しが完了しました。大体45分から60分位でできるでしょう。

インジェクターをデリバリーパイプごと外す

スロットルボディ

この車の場合は、スロットルボディーは取り外さなくても、インジェクターが取り外せそうです。

インジェクター

無事にインジェクターが、取り外せました。取り外す際は、3個まとめて(デリバリーパイプごと)外ようにしましょう

インジェクターは一個づつなのですが、外すときはまとめて外すことで、コネクターなどの破損が少なくなります。

インジェクターを中古のものと交換する

不良インジェクター

インジェクター交換するのに悩んだことが一つあります。あくまでもDIYでの故障予想で、インジェクター不良を疑ったためです。

同ワゴンRは、新品インジェクター価格が純正で1個18,000円位します。3個で消費税込みだと、60,000円強と非常に高価です。

またインジェクターを洗浄に出すことも可能なのですが、そもそも「インジェクターが問題でなかったら」という点と、日数も掛かってしまいます。

幸いなことに、同ワゴンRのエンジンは、K6AかK6Aターボのどちらかになります。それだけではなく、スズキ同年代の軽自動車なら、インジェクター品番は、ノンターボかターボの違いだけです。所有者さんの要望としては、あと何万キロ乗れるか解らないので、できるだけ安く直したいとの要望もありました。

所有者様の了解のもと、某ネットショップの中古インジェクターを購入しました。「動作品」・「チェック済み」となっていた70000㎞走行の中古インジェクター三個が、送料込みで3,000円で手配できました。

新品インジェクターは、車種によっても違いがあると思いますが、非常に高価なものが多いでしょう。

新品インジェクター

中古のインジェクターに交換します。ここで注意してもらいたいのは、インジェクターには、Оリングなどのパーツがついています。無くしたり、傷つけたりしないようにしましょう

もしくは、こういったゴムパーツは、新品パーツに交換する事をおススメします。

元通りに戻していく

もとに戻したインジェクター

あとは、外した時と逆の手順で、元に戻していけば修理自体は完了となります。折角でしたので、プラグとダイレクトイグニッションも点検しましたが、異常はなさそうでした。

よくあることなのですが、タペットカバーパッキンからオイルリークしてしまい、プラグなどに不具合が起こることがあります。この車両は、そういったトラブルもなく、火花もシッカリと3気筒飛んでいました。

エアフローセンサー

上記画像は、エアクリーナーボックス裏側についているセンサーなのですが、こういったセンサーをつけ忘れるというミスが多くなります。多少時間がかかっても良いので、忘れないようにしましょう。

パーツの取り付けや締め付けなどをチェックして、「エンジン始動」してみます。「エンジン始動」〇、所有者さんに15分ほど試乗してもらいます。「快調に戻った!」と喜びの声が頂けました。修理は終了です。

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インジェクター交換が必要な場合って?

インジェクター交換が必要

インジェクターは、頻繁に交換することは少ないパーツですが走行に不可欠なパーツでもあり高価です。ここでは、高価なインジェクター交換が必要な場合を解説します。

インジェクターの目詰まり

粗悪な燃料を使用したり、燃料系統のゴムパーツの劣化などが原因でインジェクターが詰まってしまいます。詰まった燃料不純物などは、自然に消滅する可能性が少ないといえます。要交換になります。

インジェクターの動作不良

インジェクターの中には、ソレノイドやプランジャー、ボールバルブなどが使用されてます。こういった内部パーツに動作不良が起きます。要交換になります。

詰まりの場合は、洗浄するという方法もありますが、原因がつまりなのかをDIYで判断するのは難しいと考えます。

基本的に、分解して直すという構造でもないので、インジェクター不良や目詰まりが起きた場合は、新品かリビルド、中古などに交換するのが望ましいでしょう。