自動車の整備にはたくさんの工具を利用します。しかし、すべての作業に対応できる分の工具をまとめて揃えるのはかなり大変です。
そこで今回は最低限、これだけ揃えておけば大体の整備はこなすことができる、必須工具を紹介します。これから自動車を自分で整備していこうと思っている方はぜひ参考にしてください。
【自動車】車を触る時に最低限欲しい工具「レンチ系」
自動車では非常に多くの「ボルト」が利用されています。ボルトは非常に大きな荷重を支えることができて自動車で利用される部品をしっかりと固定しています。
これらのボルトを締めたり緩めたりするのに、レンチ系の工具は必須です。これらのレンチ系の工具は、自動車整備の初歩とも言えるオイル交換でもドレーンコックを外すのに利用します。
それでは、自動車を整備するのにあたり最低限用意しておきたいレンチ系の工具を見ていきましょう。工具の世界は奥が深くレンチ一つとっても非常に多くの種類がありますが、今回は特に重要な2種類のレンチをピックアップしました。
めがねレンチセット
ボルトを締める・緩める基本となるのが「めがねレンチ」です。ボルトにも多くの大きさの種類があるので、めがねレンチもそれに合わせてセットで用意しておきたいところです。
基本的によく使うサイズは決まっているので、自動車の整備を始めようと思っている方はこれらがセットになっている「めがねレンチセット」を用意しましょう。
トルクレンチ
トルクレンチとは、そのレンチを使って締め付けを行っている際のボルトにかかる荷重を測定することができる工具です。
自動車の整備ではエンジンやトランスミッションないなど、精密部分には規定の締め付けトルクが定められています。これらを正確に締めるにはトルクレンチが必須です。
また、トルクレンチを最もよく利用する場面がタイヤの脱着です。自動車の整備において非常に多くの場面でタイヤを外します。また、タイヤ交換を行います。
タイヤを外して取り付けた後には必ず、トルクレンチを使ってしっかりとタイヤが取り付けられていることを確認する必要があります。
【自動車】車を触る時に最低限欲しい工具「ドライバー系」
レンチ系工具と合わせて最低限用意しておきたい工具には、「ドライバー系」の工具もあります。自動車でも内装や樹脂部分、ホースバンドの留め金などにはドライバーで締め付けたり緩める必要のあるビスが利用されています。
+ドライバー、ードライバー「大・中・小」
自動車でも一般的な「+ドライバー」、「ードライバー」を頻繁に利用します。そのため、ドライバーはそれぞれ大中小(1号、2号、3号)と3種類用意しておくと便利です。
精密ドライバー
ビスの締め付けに利用することは少ないですが、非常に小さなコネクタのロックを解除したりするのに便利なのが「精密ドライバーセット」です。
こちらは必須ではないですが、自動車の整備を行っていて頻繁に遭遇するやけに硬いロックやちょっとした部分で役に立ちます。
貫通ドライバー
通常のドライバーと兼用している方も多いですが、「貫通ドライバー」と呼ばれる工具も自動車の整備ではよく利用されています。
貫通ドライバーとは、通常のドライバーの様に金属の周りに持ち手がありますが、その中を金属が貫通していて頭まで突き抜けているドライバーです。
これらのドライバーは通常の回して使う使い方以外にも、整備中少しなめてしまったボルトで頭をハンマーで叩きながら回したり、マイナスの貫通ドライバーでパッキンでかっちりと留まっている部品を叩き割ったりする際に利用されます。
[PR]車検の予約は楽天Car車検!楽天ポイントゲット!
【自動車】車を触る時に最低限欲しい工具「ハンドル系」
自動車を触る時に用意したい工具として次は「ハンドル系」のアイテムを見ていきましょう。この「ハンドル」とは言わば、工具の持ち手部分のことです。
この持ち手である「ハンドル」に各種大きさが適合したソケットをつけてボルトを回します。
ラチェットハンドル
自動車整備を行う時にほぼ必須と言っても良いのが「ラチェットハンドル」と呼ばれる工具です。
通常のレンチは一度ボルトに固定するとボルトとレンチはどの方向にも一緒に周ります。しかし、ボルトを回す時にレンチも一緒にくるくると回すわけには行きません。
この不便さを解消するのがラチェットハンドルです。ラチェットハンドルは設定した一方向については力をボルトに伝えますが、反対方向には伝えません。
そのため、ボルトを回す際にセットし直すこと無くボルトを締めたり緩めたりすることができるのです。なお、緩めたり締めたりする最後の最も荷重をかける部分ではめがねレンチなどを使いましょう。ラチェット故障の原因となります。
スピンナハンドル
スピンナハンドルとは、持ち手部分が通常のハンドルよりも長い棒のハンドルです。工具でボルトを外す際、てこの原理により持ちて部分がボルトから遠いほど軽くボルトを回すことができます。
これを利用してスピンナハンドルは特に、荷重をかけて締めたり緩めたりしたい場所のボルトを回すことができます。
ソケットセット
ハンドル系工具はそれだけを用意しても自動車の整備で一切役に立ちません。ハンドル系工具で重要なのはその先端につける「ソケット」です。
車で利用されているボルトのサイズは様々ですので、「ソケット」を用意する際はある程度必要な大きさのソケットが揃っている「ソケットセット」を用意しましょう。
【自動車】車を触る時に最低限欲しい工具「その他道具・小物系」
これまで自動車を整備する際の最低限の工具として、主にボルトを回すための工具を紹介してきましたが、その他にも準備しておきたい道具や小物があります。
プライヤー・ニッパー・ラジオペンチ
自動車の整備でかなりの頻度で行う作業が、ホースの取り外しです。これらには金属バンドが利用されていることが多いのですが、指でそれを押さえて解除するにはかなりの力が必要な場合があります。これに対応するのが「プライヤー」です。
また、自動車整備ではちょっとした加工や切断などを行う作業もよくあります。そのようなときには「ニッパー」や「ラジオペンチ」も重宝します。
作業用ライト
自動車はエンジンルームの奥など光が届かない作業場所が多数あります。そのため、自動車整備を行うときには作業用ライトがあると便利です。ある程度の作業になるとライトは必須です。
じょうろ
意外と忘れがちなのが「じょうろ」です。ウォッシャータンクに水を追加したりオイル交換でオイルを入れたりするときに利用します。
最悪なくても代用できますが、自分で車を触ることがある方にとっては最低限用意しておきたい道具の一つと言えます。